うさぎ専門店

我が家のうさぎは、今、5代目です。
最初に飼ったのは、もう20年も前のことです。当時は、うさぎはペット売り場にほんの少しだけ、それも、モルモットと一緒のケージに入っていました。

ブリーダーの名前も生まれた月もどんな親から生まれたのかも、まったく販売の現場では知らない状況でした。そして、何よりも価格が今とは桁が違うのです。最初の子は3,980円でした。

食べるものは何かといえば、干し草を粉砕して押し固めたペレットがやっと出始めたころですので、種類は少なく好き嫌いが有っても、対応のしようがない状況でしたが、幸いにしてまだ野生に近い部分が色濃く残っているペットでしたので、食欲に関しては安心でした。

凄かったのは、今でいうサプリメントとして購入したニンジンの形をしたおやつをケージに入れた時です。直径5cm長さ12~3cmの赤いそのおやつは、2時間経たないうちに跡形もなくバラバラにされ、というより、粉々になって、ケージの床はまるでチョークの粉がばらまかれたような有様に!

破壊力の凄さはほかにも。
うさぎはげっ歯目ですから、歯が伸び続けますので、齧ることが必要になります。借家住まいでしたから、齧られそうなところは段ボールを貼って家に被害が及ばないようにする必要があるのですが、そんなことは全く気にせず、貼られた段ボールに食らいついたら猛烈な勢いで、次々に齧り剥がす動作をやめようとしないのです。

ものの30分もしないうちに、段ボール薄皮一枚になってしまいました。
ただ、ここまで来て、うさぎの動きはいきなり静かになりました。
何か達成感を感じているかのような満足気で得意げな顔をしているのです。いわゆるどや顔?なんでしょうか。

そして、今の5代目はどうかと言えば、野性的な部分はすっかりなくなって、抱かれることを嫌がる以外は、かなりフレンドリーです。うさぎ専門店がチェーン店として営業するまでに、業界は変わってきています。
価格もなんと10万円を超す種類も出てきています。まさに、様変わりです。

今のうさぎで特徴的なのは、きわめて周りを冷静に見ることができるようで、私の朝の餌やりの手順と、家内の朝の餌やりの手順は全く異なっているのですが、どちらがやっても、最後の手順に来るまで全く我関せずの態度でいるのに、最後の手順になると、いきなり突っ込んでくるという、人の行動をしっかりと見極めることができるのです。

ペットとして何代もブリーダーの手を経ているうちに、人間の行動を判断できるようになったのですね。
うさぎって、結構頭がいいんですね。

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