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廃病院3

地下に恐る恐る降りていき友人を呼んだが答えてはくれない。

あいつ、何処に行ったんだよ!

安置室は鍵が掛かっていて中には入れず割れたガラス窓から中を見たが誰もいないみたいだ。そして奥に進んでいくと異様な雰囲気がする部屋の前に来た、皆んなも何か異様な何かを感じるのか顔が強張りその扉を見つめる。
部屋の名前は無く、扉が少し開いているので隙間から中をライトで照らしてみた。

!!!!

「おい!大丈夫か!!」

そこにはライブ配信すると降りて行った友人が倒れていた。慌てて中に入り抱き起こすと頭から血が出ていて小さく呻き声を上げた。

生きてる!良かった!

「お、おい。ここって何だ……」

もう1人の友人が恐怖の声を出す、そしてライトで照らされたその部屋の中を目の当たりにして皆が愕然とする。そこには大きなノコギリやチェーンが巻かれた鉄の椅子・手術台・大きなドリルなどがあり、まるで拷問部屋の様だ。そこにある機器はまともな手術で使わない様な物ばかりだ、ここは一体。

その時だった。

ぐわぉぉぉぉと獣の様な叫び声がした。
女子は悲鳴を上げ泣き出し俺は驚いて尻餅をつく、もう1人の友人も驚いて壁側に飛びそのまま壁が崩れて姿を消した。

「うわぁ!!」
「えっ?」

慌てて駆け寄り声を掛けると大丈夫と返事があり俺を呼ぶ、恐る恐る穴の中に入るとそこには、なんと隠し部屋があった。

「何だこれ?!」

そこには大量の写真があり写っているのは気味の悪いものばかり、人間?なのか?でも足が四本腕が六本ある…。こっちは巨大な体の男、顔が焼けただれた女、小さな女の子までいる…。中には拷問されている写真まである…酷い…酷すぎる。

「ちょっと来て!早く!!」

今度は何だと慌てて元の拷問部屋に戻ると、友人Aの様子がおかしい事に気付く、痛い熱いとずっと顔を擦り狂った様にのたうち回っている。

「おい!A!しっかりしろ!!」

肩を強くゆすり名前を呼ぶと正気に戻ったようだが、まだ余韻なのかボーとして動こうとしない。

ここは危険すぎる!逃げないと!!



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