来月16年目に突入する愛車 メルセデスベンツ初代Eクラス(S124)
「最善か否か」最後のメルセデス
この車を語る時によく言われるのがこの言葉です。
では、実際に乗って来てどうだっのか?
私がこの車を手に入れたのは2006年4月でした。
それまでの車遍歴は、トヨタセリカSX、アルファロメオスパイダー、アルファロメオ145、メルセデスベンツCクラス(W202)、メルセデスベンツE230(S210)でした。
W202はC220。この車は本当に良い車でした。しかし、いかんせん車内が窮屈。私は身長179cm。ある日、仕事で愛知県豊川市へ往復したときに、その狭さに疲れ果ててしまいました。乗り心地などは申し分なかったのですが流石にこれは・・・ということで手放すことにしました。
次に購入したのはE230(S210)。この車内は広かった。本当はS124が欲しかったのですが、その時すでに「古い車」という認識があり、かつ「壊れやすい」というイメージを持っていた為、購入する勇気が無かったのです(以前にW124オーナーと仕事をしていたので)。
E230(S210)は横浜市内や都心を走る分には申し分なく大満足、大柄なボディでしたが小回りが抜群で問題なし。ただ伊豆半島を走っていると少しモタ付くのが気にはなりましたが・・・。そしてまたまた愛知県豊川市へ東名高速を走行しての往復だったのですが・・・排気量2300ccの小ささにボディの重さが・・・。つまりは「走りが物足りない」という感じだったわけです。そして、その帰りに「ちょっと124見にゆこうかな」って。「見るだけ」って自分に言い聞かせて、近所で以前から営業をされている124専門店のI’DINGさんへお邪魔したのです。
その頃のI’DINGさんは今の店舗の真横にも展示スペースがあり、たくさんの124が並んでいました。
じっくりと車両をながら、スタッフさんが一台ずつ特徴を説明してくれました。メルセデス談義にも花が咲き、私が若き日に仕事で乗る機会があったSクラスの300SEやW124の昔話をさせて頂きました。とにかくよく車屋さんへ運ばれたのはW124でした。でも・・・今から思えばあの当時の124は並行輸入車。故障など無かったのSクラスはヤナセ物。
試乗出来ますよ
来ました。悪魔のささやきが(笑)。
まぁ、乗るだけだったら別に良いかと、1994年式のE320(S124)、ボディカラーは希少色ボーナイト(ボーナイト鉱石をイメージしたカラー)をお願いして待っていると、準備が出来たのこと。
いざ乗り込みます(かなりワクワクでした)。
何もかもが違う重厚さ
まずはボディ鋼製を感じる「ガシャリッ」という扉を閉める音。
それと同時に耳に来る圧力、密閉感がビシッと伝わります。
ブレーキペダルを踏み、少し抵抗感のあるキーを回します。
キュルルル・・・ブォン・・・という音ではありません。
ズドンッと力強い点火音と同時に重々しいボディに微弱な振動が伝わって来ます。
パーキングブレーキを解除していざ発進・・・この時代のメルセデスらしい重たいアクセル、後ろから押されるようにゆっくり2速発進で動き出します。そこからはもうブッ飛びまくりです。これが本物の乗り味?まるで違う、いや確かに以前乗ったことのあるメルセデスはこうだったと思い出させてくれました。
そしてお店に戻ると購入手続きを笑顔でしていました(笑)。
購入時に79,000kmでしたが、今年の1月に130,000kmに達しました。
順風満帆ではなかった15年間
走行不能は一度だけ
2019年6月、伊豆ツアーからの帰路で「反射炉入口交差点」でストップ。前日の豪雨で深い水たまりに突っ込んだのが恐らく原因でしょう。オルタネーター故障により積載車初体験です。
JAFさんに来ていただいいて、まずは熱海多賀駅近くのJAFさんへ搬送です。その間に保険会社とI’DINGさんに連絡してあれこれやりとり。
保険会社は東京海上だとJAFさんに伝えたら「一番良い保険会社です」とのお言葉。レッカー距離料金が最も高額に設定されている保険会社だそうです。こうしてお客さんには電車で帰宅して頂き(後日、交通費はお支払いしました)、私は積載車の助手席に乗って横浜市都筑区のI’DINGさんへ。
閉店時間を大きく過ぎても待っていてくれたI’DINGの白濱社長
この日、18時半頃に熱海多賀を出発して、21時過ぎにI’DINGさんへ到着しました。やはり持つべきものは主治医です(笑)。オールドメルセデスに乗るなら、親身になって相談に乗ってくれる専門店があることは何よりも強みです。これが今のところ最初で最後の走行不能でした。
エンジンから異音、アクセルを踏んでもスピードが出ない・・・
次の大事件はこれですね。2018年の5月5日でした。朝、エンジンをかけると、あきらかに今までに聞いたことのない爆音。しかし伊豆ツアーは満員御礼。ゲストを乗せて渋滞路をトロトロと走りながら、大磯港からようやく西湘バイパスへ入り、アクセルを踏み込むと・・・全くスピードが出ないどころか、ノロノロ走行に・・・。すぐに西湘バイパスを降りて、まずはコンビニ駐車場へ入りエンジンを止めます。朝早いのでI’DINGさんもまだ開店前。ゲストのみなさまには車内でお伝えしましたが「今回はごめんなさい」。そして予約をしてあった宿に連絡して「車両故障で・・・」と・・・泣く泣くキャンセルになりました。
前年に行ったオートマのオーバーホールが原因だろうと思った私。このまま伊豆へ突っ込んで走行不能になったらそれこそ高くつく。苦渋の決断だけど「引き返す勇気」を選択しました。
ゲストさんをピックアップ駅まで送って、一時帰還。I’DINGさんのオープンを待ちます。開店時間に電話を入れてから爆音を上げて都筑へ向かいました。メカ長さんが診断して「オートマが原因」とキッパリ。代車に乗って戻り、夜はキャンセルになったゲストさんたちと宴を楽しみました。
これはオートマのオーバーホール会社の組付け部品ミスによるものなので、ある意味「人的故障」です。
2017年10月から2018年3月まで、私が潜水作業の為、青森県へ出張で留守にしていました。その秋から暮れにかけてオーバーホールやその他の修理、ドライヴレコーダー装着などをお願いしておいたのです。
正月休みで戻った1月2~4日、3月下旬~4月に開催した伊豆ダイビングツアーは見事に走り切っていたので、この走行の中で「ミス部品」が削れて、鉄粉がたまって・・・というものでした。
あとは「壊れたパーツ」や「壊れそうなパーツ」をその都度小まめに交換し続けてきたという感じです。
まぁ、この交換がけっこう馬鹿にならないのですが・・・。
自分でやれることは自分でDIYして直したりもしました。
ヒューズボックスの一部が陥没して接触不良になったので、ヤフオクで状態の良いヒューズボックスを購入して交換したり、ハザードやパワーウインドウのスイッチが故障したときはスピードジャパンでパーツを購入してDIYしたりと、自分で出来る事は自分でやって来ました。
弱点はなんだろう
エンジンガスケットのオイル漏れとかは定番ですが、今のところこれには手を付けていません。これは更なる高額出費ということで・・・。
エアコン積替え、アキュームレーター交換、エンジンマウント交換・・・などなど、ちょこちょこと点検の度に「宿題」が課されるのは事実です。
クウォーターパネルから水の侵入によるサビ
これはリアの荷室部分、固定された両サイドの窓。窓はパッキンにより固定されていますが、経年劣化によりこのパッキンが瘦せてしまいます。それにより雨水や洗車による水が浸入して、気づかないうちにサビが発生してしまうことです。定番中の定番で、この車に限らず、固定窓がある車両はやがてこうなる運命です。たとえばアルファードなどの人気ワンボックスも同じです。では、なぜ彼らの「水漏れ」は報告されないのか?
答えは簡単です。そんなに長年に渡り乗らないからです。
荷室が広いということは素晴らしい
ワゴンモデルは当然荷室が広いのですが、セダンの荷室も凄く広いのが124です。メルセデスは昔から全車種荷室が広いのですが、最近の車はあまりわかっていないので、ここでは124に特化してお話させていただきます。
ダイビング器材であれば、最大で6名分を積むことが出来ます。写真の荷室の右側、グレーのボックスがありますが、これは12連奏CDオートチェンジャーでもちろん現役です。さらにこの裏側には純正エマージェンシーキットやジャッキ、標準工具キットが入っています。
ちなみにここの下には座席シートが埋まっています。S124は7人乗りなんです。荷室左側にはスペアータイヤが入っています。このスペアーも同じくのアルミホイールが装備されています。
さて、最近は俳優の伊藤かずえさんの日産シーマが「30年乗り続け」「走行は26万キロ突破」と話題になり、ついには日産がい「伊藤かずえさんのシーマをフルレストア」という羨ましくも嬉しい話が舞い込みました。
オールドメルセデスのフルレストアやメンテナンスはどうなのでしょうか?という質問をいただくことがあります。私の場合はI’DINGさんありますから安心ですが、この先もし閉店してしまったら・・・などということを考えていた時にヤナセクラシックカーセンターがオープンしました。
ああ、これでまだまだ乗れるって安心しまたね。
乗り続けるモチベーション
車検や点検整備を受ければ「こことあそこは交換したほうが良さそうです」とアドバイスを受けます。見積もりをもらうと、高い時で「60万円程」とかって言われます。例えばエアコン積替え時は「40万円」だったと思います。
その都度、私も「買い替えようかな」と思った時がありますが、60万円でこれと同等の車は買えない。40万円で直るなら結果的に安い。という捉え方で自身のモチベーションを保って乗り続けています。
昨年、クウォーターパネルの水漏れ修理中に代車でお借りしたS212。
3500ccのディーゼル。124がダメになったらコレにと狙っていた車が来たのでちょっと嬉しかったのですが、I’DINGの白濱社長が「今のメルセデスって感じの乗り味です」「1週間も乗れば飽きますよ」とおっしゃられました。
とはいうものの、新しいって素晴らしいと感動しました。
もうドライバーが操っているのではないですね。車が細かい調整をやってくれる。坂道になれば勝手に速度が緩むし、熱海の山越えの急坂下りではその威力が存分に発揮されます。
なにことつ文句のつけようが無い素晴らしい車でしたが、なんというかかんというか、うん「しょぼい」。素晴らしいんだけど・・・。
これが最終的な印象です。
オーナーになればわかること
運転席に座ったときのコクピットに酔いしれて
エンジンスタート時の音を聞き
パワーウインドウ、サンルーフなどの電気系統が正常に動くかチェックして
ライト類の点灯を確認して
パーキングブレーキを解除した時に来る重みを受け止めて
ゆっくりと力を入れて踏み込むアクセルペダルが
車両をググッと押し出して走り出し
高速でひとたびアクセルを踏み込めば
ズィッとボディが沈み込み、ドスンという加速でGがかかり
ドライバーや同乗者を感動させてくれる
「これがベンツなんですね」と多くの方に感動をしてもらいました
その感動は、ゲストの皆様以上に
私が感じている感動です
124に乗る喜び
ステーションワゴンの乗り心地は、セダンに比べるとグッと劣りますが
それでも十分に素晴らしいと思わせてくれる走りを堪能できる。
この先も頑張って走って欲しいなぁって思っています。
セブン|横浜.妙蓮寺.大口ダイビングショップ
担 当 鈴木孝壽 (すずき たかひさ)
メール diversseven7@gmail.com
メール seven7@office.nifty.jp
所在地 〒221-0005 神奈川県横浜市神奈川区松見町3-933
TEL 045-432-5921
FAX 045-716-9221
携 帯 090-3063-6323
夏季営業時間 8:00~21:00(4/16~10/15)
冬季営業時間 11:30~20:00(10/16~4/15)
WEB http://yokohama-dive-seven7.com/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?