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愛 LOVE...

こんにちは。
昨日、初めて音楽についての記事を上げたので、流石に彼らについて書かなければいけないかなと。なんなら、音楽記事の最初は彼らにするつもりだった。

山陰が産んだ日本音楽界のスター

Official髭男dism

note初めて2週間経ったけど、まだ一度も彼らについて書いてないのも不思議なくらい。

では、始めます。

髭男についての説明は不要なのでしません。

私的最強。

私のApple Musicのトップアーティストとトップソングを2020年から2023年に至るまで独走し続け、しかも、2021年以外は2位にダブルスコアという圧勝ぶり。それくらい好きです。

そんな彼らの音楽の最大の持ち味は、心地の良さ
どれだけ聴いても良い、そんな曲を生み出し続けている。
これ、筆者が去年で一番聴いた曲

なんか、ずっと聴いていられる音がする。詳細な音楽理論的なことは全くよくわからないですけど、Official髭男dismの音が何か特別なものであることは強く感じる。

ただ、彼らの強みは音だけじゃ無くて、歌詞にもある。

こういう歌詞を書けることも、髭男の強み。人に寄り添う温かみのある歌詞。
それも髭男の持ち味の一つ。

と、書いてみて、一つ気づいたことがある。
「最近の歌詞、昔の歌詞と雰囲気違うな」

かつての髭男の歌詞といえば、恋愛や恋心。
曲を聞きながらイメージする情景というのは、学生や若者の恋愛シーンみたいなものが多かった。
ただ、最近の曲は一転して、人生におけるワンシーンを表現してみたり、もっと別の角度で愛が表現されているような曲が多い。
過去にそういった作品がなかったわけではないが、最近は「髭男のラブソング」が鳴りを潜めていることは明らか。しかも、視点もちょっと変わっている気がする。例えば、先程の「日常」。似たテーマの曲に、「コーヒーとシロップ」がある。

「日常」と「コーヒーとシロップ」のどちらも「新社会人の感情」みたいなところでは共通しているものの、微妙に異なる。「コーヒーとシロップ」の方は、「現状への不満と未来への期待」がより感じられる。そういった意味では、等身大な歌詞といえるかもしれない。一方、「日常」の方は、日常に起こることを心から受け入れて、そして、その中でも変わらない何かを表現している。こちらも、誰かの背中を押すような歌詞になっている。ただ、「日常」のほうが、少しメタな視点になっていると感じた。ただ感情をぶつけるのではなく、この日常をもっと味わおうとする姿勢、そこに最近の髭男の味わいが現れているのかもしれない。

もし髭男に何らかの変化が起きているとするならば、この曲は「かつての髭男最後の曲」となるかもしれない

逆に言えば、「新しい髭男」の最初の曲はこの曲と言えるかもしれない。

MVそのものに表現されているように、もっと深く人を愛したり、色んな愛のあり方を肯定したり、すごく広い視野で愛を捉えた作品。そんな曲のようだ。

ちょっと細かい話。Official髭男dismにあまり興味がない人は読み飛ばしてもらっても構わない。数学の教科書とかにコラムってあったでしょ、あれみたいな話をします。
髭団の人であれば、「Pretender」と「I LOVE…」の間にリリースされた「宿命」も「新しい髭男」の曲であると考えるかもしれない。筆者もなんとなくその感覚はわかる。ですが、個人的にはどっちかというと、「かつての髭男」のような感じがする。なんとなく、「異端なスター」に似た感覚というか、昔の曲のテイストをまだ残しているように感じる。一言で言ってしまえば青臭い。ただ、歌詞全体を通しての視点は少しメタ的で「新しい髭男」を感じるものでもある。そう考えると、「宿命」は髭男の過渡期の曲と結論づけることができるかもしれない。なかなか面白い曲が甲子園の曲に選ばれましたね。

また、Official髭男dismは主題歌やテーマソング、CMソングといった、何らかのコンセプトに基づいた楽曲の作製を依頼される事も多いため、この限りでは無いケースもある。例えば、「ホワイトノイズ」や「Cry Baby」。東京リベンジャーズの主題歌とあって、髭男特有の優しさが入り込む隙は流石にあまりない。友情という形での愛という解釈も無理やりできなくはないけど、ちょっと不自然かな。あれはあれでかなり良いので、好きですがね。

ただ、髭男の変遷の大まかな流れは、上述したようなものに沿っていると考える。完全に筆者の持論ですが。

じゃあなんで、2019年から2020年にかけてOfficial髭男dismが、こんな変化を遂げたんだろうっていう話になるんですよ。

まず考えたのは、「急に売れ始めたから?」
もしそうだとすると、2018年の「ノーダウト」のリリースとメジャーデビューが契機になっていないのが少しおかしい。Official髭男dismにとって最も大きな出来事と言っても過言ではないし、「Pretender」からのヒットと紅白出場がこれに匹敵するかと言われれば、断言は出来ない。言ってしまえば、お笑い芸人が初めてM-1決勝に出場することと、その数年後に優勝することのどちらのインパクトがデカいか、といった感じ。売れていなかった芸人にとって、最も嬉しい出来事は優勝かもしれないが、実は重要なターニングポイントは初めて決勝に行ったことなんじゃないか、というのと同じで、Official髭男dismにとっても一番大きな出来事は2018年に起きたと考えるほうが自然。

その次に思い浮かんだことは、かなり可能性は低いけど、感覚としては一番しっくり来る物で。中には、「そんなわけないだろ」という人もいると思うけど、書いてみる。完全に筆者の憶測に過ぎないです。

多分、髭男のメンバーが結婚したことなんじゃないかな。

髭男の4人が結婚を発表した時期はそれぞれ
小笹大輔 2019年7月30日
藤原聡 2019年11月22日
松浦匡希 2019年12月18日
楢崎誠 2020年2月24日
って感じで2019年〜2020年にかけて全員が相次いで結婚発表していて、この出来事が楽曲に与えた影響は大きかったはず。結婚は人生で一番影響がある出来事と言っても過言ではないし。それに、結婚したことによって、歌詞に込められた意味合いが変わってきたのも納得がいく。いわゆる、ただの恋愛ソングを脱して、様々な愛の形に触れた歌詞を書いているのは、彼ら自身が愛の核心みたいなものに触れたことが大きいのもしれない。
実際、2022年リリースの「ミックスナッツ」はSPY×FAMILYの主題歌で、家族愛をテーマにしたものだけど、「かつての髭男」には書けなかった曲だと思う。筆者も大好きな歌詞だし、その歌詞の才能には驚いた。

ここに僕が居て あなたが居る
この真実だけでもう 胃がもたれてゆく

https://www.kkbox.com/hk/tc/song/CtRQukX1USEGZaGPyX

ただ、懸念点は2つ。1つ目は、プライベートな出来事によって歌詞のテイストが一変するなんてことがあり得るのか、疑問が残ること。
2つ目は、実は作詞作曲を担当している藤原さんは、妄想だけで色んな歌詞を書くことができる、変わった人であること。この「妄想力」はかつてテレビでも取り上げられていて、そのとき共演していたマツコ・デラックスさんを驚愕させていた。
ただ、今のところ個人的に一番腑に落ちる解釈はこれしかないかな、みたいな感じ。

大きな変化を遂げても進化を続けてきたOfficial髭男dism。今後どんな曲を出してくれるのか。期待は膨らむばかりである。

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