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初鹿児島

『知覧の飛行場に行きたい。』

序盤の躍進も噓のように、本土決戦最終防衛線の沖縄死守の為に陸軍の精鋭たちが戦闘機に爆弾を抱え敵艦隊への特攻を行った。その発進基地となった『知覧』のことを知ったのはティーンエイジャーだった頃かと思う。

クリント・イーストウッド監督が『硫黄島からの手紙』として映画化したことで脚光を浴びたアメリカの起死回生、そして後の『本土死守』を巡る特攻作戦、戦艦大和と絡めて数多く映画化もされている。

戦局はアメリカ軍に硫黄島、沖縄本島を占領され、いよいよ最終局面を迎える。日本各地への無差別爆撃、そして広島・長崎への『原爆投下』に繋がっていきます。

国力の小さな黄色人種の躍進を疎んだWASPが支配する世界ですから、ここで徹底的に潰しておくのがセオリーといったところでしょうか。正しいか正しくないかでなはく、いずれも近代で最も非人道的な破壊行為であり過去最悪の戦争犯罪であります。

そもそも国力が何倍もある相手に白兵戦を挑む時点で『クレイジー』なんですが、WASPが支配する世界に有色人種として一矢報いるため、勇猛果敢に突き進んだ日本です。

今の価値観を基準に当時の判断を軽々に『間違いだ』と批判することの愚かさ、そして何よりも国を護るため、家族の命を救うために戦った人たちを安く見積もる何も経験したことがない頭でっかちな現代人の愚かさです。生きているうちに絶対に行ってみたかった。

『知覧特攻記念館』 知覧特攻平和会館 | TOPページ (chiran-tokkou.jp)

一日では見て周れないほどの莫大な資料です。家族にあてた手紙や寄せ書き、見送った人たちの証言など、ハワイの真珠湾を奇襲して以降、国の遠くで行われてきた戦争がいよいよ近づいて来た緊迫感が見て取れます。

もちろんその手紙だって必ず軍部の検閲があったでしょうし、正直に思いを残すことは出来なかったとは思いますが、それぞれが実に簡潔に家族へ希望と思いを残すものでありました。

慶応義塾大学卒のある兵隊さんのお手紙に、たぶんドイツとイタリアのことだと思うんですが『ファシズム』と直接的に書いてある文章があって『よく検閲を通ったもんだな』と思いましたが、『ファシズムは長く続かない。日本はファシズムの国と違う。』と堂々と書かれてあり、80年近く経った後の時代を生きる私たちの背中を叩いて『しっかり日本を護れ』と叱咤激励してくれている気がしました。

夫々家族へ宛てた『手紙』ではあるんですが、我々はもちろん未来の日本人にとってもどれもが素晴らしい財産であると思います。

彼らが護り残した日本で恩恵を受けてただ生きてきてなお『日本はダメだ』と言う人には、こんなに貴重な財産は見せたくないなと思いましたので、どうかこのままその存在も知らず人生を終えていただければと思いますし、『なぜ日本は今こうなってるんだろう?』って思った人にはぜひご覧いただきたいですね。

なかなか気軽に行ける場所ではないと思います。きっと呼ばれた人しか会いに行けない場所であると思います。

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