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雄手舟瑞物語

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雄手舟瑞の放浪話。 「どうせ自分は憎まれ者でひねくれ者だから」と自分を卑下しながらも、青い鳥を探し続ける雄手。そんな彼が20年以上も放浪し、苦難に遭いながらも、ついに幸せの意味…
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2019年7月の記事一覧

【雄手舟瑞物語#19-インド編】最後の仕事、そして出会い(後編)(1999/8/6)

最後の客引きの仕事で僕についてきてくれた男性一人、女性二人のグループ。彼らは散々ツリース…

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【雄手舟瑞物語#18-インド編】最後の仕事、そして出会い(前編)(1999/8/6)

客引きの仕事6日目、インドに到着してから10日目、囚われの身になってから初めて訪れた昨日の…

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【雄手舟瑞物語#17-インド編】仕事6日目(後編2)、逃亡計画II(1999/8/5)

ついにやってきた逃亡のチャンス。偶然隣りの部屋に泊まっていたオーストラリア人のおっさんの…

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【雄手舟瑞物語#16-インド編】仕事6日目(後編①)、逃亡計画II(1999/8/5)

インドのぼったくりツーリスト・オフィスに身が囚われてから(と、いっても自分から飛び込んだ…

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【雄手舟瑞物語#15-インド編】仕事6日目(中編)、限界からのチャンス(1999/8/5)

昨晩の出来事があってから気分が悪い。重い。そんな中、今日の午前中もデリー市内のいつものマ…

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【雄手舟瑞物語#14-インド編】仕事6日目(前編)、事件(1999/8/5)

僕は今、インドのぼったくりツーリスト・オフィスで働いている。 大学のテニスサークルのしが…

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【雄手舟瑞物語#13-インド編】仕事2日目、そして客引きの手口について(1999/8/1)

昨日は初仕事だった。給料を貰えるわけではないが、飯代と宿代、もしくは家に泊めてくれるという約束で、デリー市内のツーリスト・オフィスで客引きの仕事を始めた。別に喜んでやることになった訳ではない。40日間あるインド一人旅の最初の3日で所持金の大半をボッタクられてしまったから、致し方なく自ら雇ってもらったのだ。10日くらいお金を使わなければ、残りの20日間はやって行けそうな計算だ。 だからといってボッタクリの客引きをするのは非常に複雑な気持ちだ。昨日も何人かの日本人をオフィスに連

【雄手舟瑞物語#12-インド編】初仕事(1999/7/31)

インド旅行5日目。朝、ラジャの自宅で朝食を済まし、二人を新たに雇い入れてくれたツーリスト…

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【雄手舟瑞物語#11-インド編】旅行4日目、求職活動(1999/7/30)

インド旅行4日目。昨晩ついに僕はボッタクられたことに気づく。30日間ちょっとのインド旅行の…

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【雄手舟瑞物語#10】旅行3日目、アーグラ、ぼったくりに遭う(1999/7/29)

インド旅行3日目、僕と運転手のラジャはジャイプルを発った。車で4時間ほど走り、アーグラに…

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【雄手舟瑞物語#9-インド編】旅行2日目、ジャイプルに着く。マハラジャも知らない僕(…

ニューデリーから4時間くらい走っただろうか。その間、バンの中は僕と運転手のラジャの二人だ…

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【雄手舟瑞物語#8-インド編】閑話休題、僕がインドに来た理由

「地球の歩き方」を読まず単独行動をしたおかげで、インド到着初日からとても”素敵な”体験を…

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【雄手舟瑞物語#7-インド編】旅行2日目、ラジャと僕、ジャイプルに向かう(1999/7/28…

 ジャイプルに向かうためツーリストオフィスをラジャの車で出発した僕らは、一旦ラジャの自宅…

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【雄手舟瑞物語#6-インド編】旅行2日目、偽物の旅が始まる(1999/7/28②)

ツーリストオフィスのボスが来て、逃亡計画が潰えてしまった。 家から急いで出てきた様子のボスは僕を横目にフロントの男と話し始めた。そして恐らくフロントの男から事態を聞き終わった後、ボスは至って平静に「どうした?」と僕に聞いてきた。 「いや、ホテル代を払おうとしたら9千ルピーって。いくら”ミドルクラス”のホテルでも高い。」と、僕は素知らぬ顔で文句を言った。 「いくらなら良いんだ?」 「5千」 「7千だ。それ以上は安くできない。」フロントの男でなく、何もかも知っている様子