どこかへ向かう
列車でしか見られないあの景色
限られた時間
迫る待ち合わせ
今日も何かが試されて
僕は不可逆に変化する

あの曲初めて聴いた時の
感動は二度と戻らないだから
探してる探してる探してるまだ
まだ、まだ、まだ

あの街に会いたい人が増えてゆく
もう今度は誰のためでもなく
僕は僕のために
もう今度は誰に会うためでなく
僕は僕だけのために

魅せられて吸い込まれて
どこへ、どこへ、どこへ
君を捉えた魔物の名前を言い当てるから
僕を忘れないでずっとずっと

救われたいの身体じゃなく人生でもなく
勿論食べ物でもお金でもなく
ただ今満たされるだけの愛を掌に
手渡して僕を見つけて

包まれたマフラーと手袋を
くれた誰かのこと忘れなかったのに
神様は意地悪だ愛に細工をした
喉の渇きが止まらないように

どこへも向かわない
環状線ぐるぐる回り続けた
リピートしてる君の曲
立ち去るなら振り向かないで

都合よく嘘つきになって
自分守って閉じこもる
どうしてそれが許されないと
思ったんだろうねもう遅い

優しげな笑顔から聞こえる怒鳴り声
僕を殺そうとする全てからどうか守って
君の声で、君の腕で

母さん、僕の心臓を客に出したりしないで
父さん、僕の翼で試し切りをしないで

前から後ろから
上から下から
押しつぶそうとする人混みにさよなら
ああ、景色流れてどこか
見知らぬ街で僕は違う人になる

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