見出し画像

完璧なオムライス

君とランチした
僕は本日のオムライス
君はデミグラスソースのオムライス

完璧なオムライスが運ばれてきた
形、味、色、盛り付け…
何もかも完成されていた
僕達は夢中でオムライスを食べながら
色んな話をした

君が生きている世界の話
君が関わっている人の話
君が歩いていく未来の話
僕は君の言葉を通して
会わなかった間の君の人生を見てた

完璧なのはオムライスだけじゃなかった
僕と君がいる
それだけで世界は完璧に満たされてる
そしてそこに
完璧に美味しいオムライスがあった
僕は他のどんな瞬間より
幸せだと思った

「完璧な人間などいない」
いつか僕に投げかけられた言葉
それは僕を責め変えようとする文脈で語られた
その人は僕の欠点を刺そうとした
それは僕を完璧へとさらに追い詰めた

君は僕に何も聞かなかった
ただ僕といてくれた
ねぇそれ以外に必要なものなんか
ひとつもなかったんだね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?