stay

いつでもリカバリの可能性を残せば
後悔の落とし穴は浅くなる

最後通牒を突きつけられて狼狽える
君は僕のドアを叩いた

いつだってやり直せるはずなのに
「もう終わり」
「君は手遅れ」
今日も誰かが誰かを追い詰め
光を奪おうとする
ねぇ、何故?

自分を諦めてしまった後の世界は
グレースケール
水墨画を極めようなんて言い出した
君の手が泣いている

誓いを果たそうと茨の道を血塗れでゆく
君に着せられた濡れ衣
弾劾裁判の聴衆が投げる
石に込められた憎しみは誰のもの

その先に誉れを求めても
愛が足りなくては歩き続けられない
雪に抱かれ山に抱かれ空に抱かれても
ああ君が僕に触れてくれなくなってから
世界は遠ざかってゆく
僕は狂ってゆく

抱き締めてその幼子を
ひとりぼっちだなんて感じる隙間もなく
陽だまりで愛されて
どんな生き方をしても生き延びられるように

繋いで 手を
血脈の呪いに体を蝕まれても
巡る熱に勝るものがあるだろうか

樹形図は広がるの?途切れるの?
誰もが何かを呪いながら
誰もが祝福を求め光を探し闇を漂う
僕らは想う、願う、恐れ、愛し、そして
そして…?

ここにいて
そこにいて
何も言わないで
言葉は要らない
そして
何が起こるのか確かめて
私の恐れを抱いて
あなたの寂しさを抱いて
全ての言葉の源泉を抱いて

世界の始まりに戻る
そこから全てを始める
道は険しいだろう
長いだろう

でももう
心を手放すことはないだろう

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