所有権

ぼとり私の悲しみが
あなたに叩き落とされるのを見た

あの時あなたを信じてた
小鳥が床で潰れた
もう何度目だろう

何を信じようとしていたのだろう
証明され続ける事実を
受け入れないから繰り返す羽目になる


「お前に何がわかる」
というセリフを手に入れてから
僕を救える人はいなくなった
だって誰にも
わかるはずがないのだから

どんどん吸い込まれていくから
限りなく溢れているから
血が流れるのを誰も止められない
僕の命が尽きるまで

そばにいて寂しいのは当たり前
愛すれば愛するほど
望めば望むほど
決して一つにはなれないこと
思い知るだけだから

それでもねぇ
知りたいと思う?
私のこと
終わりがないとわかっても
この物語を始められる?

夢が終わる痛みを越えて
あなたが顔を上げるのを待っていたわ
生きるって寂しいことよ
人を愛したらわかることよ

あなたを愛して寂しかったわ
それは当然のことなのよ

違うことはいけないことなの?
同じでないと満たされないの?
道連れにして私を殺すの?
その血塗れの手で

あなたの心を侵しているのは
病ではなく悪意
その奥にあなたのじゃない寂しさ
持ち主に返送したいなら
私と郵便局に行きましょう

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