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意味

苦しみに意味なんか
見出さない方がいい
犠牲者を減らすためにとか
誰かの力になればとか
優しくなるためだとか
お綺麗なものに置換しては
再販売しようとしている
お涙頂戴のストーリーが嫌いだ

苦しみはただ耐え難い
神よ何故私を殺しておいてくれなかったのかと
呪うほどに孤独だ

お気楽なスナフキンのように
一人を続けていきたいのに
奴等は決まって一人の私を
狙って襲い掛かってくるんだ

耳元で囁き
あの日あの時あの場所に
引きずり込んで言う
「当然の報いだ
その汚れた心には」

せめて因果応報を願う
たとえ使ったのが指先だけでも
人の心を蝕んだなら
その身に相応の報いを与えてよ神様
あなたはフェアだって聞いたんだけど
だからあいつが一番大切にしているものを
根こそぎ壊して突き付けてよ

礼拝堂の裏の小さな部屋で
殺された小さな男の子の心が
一体いまさら誰に守られて
傷を癒すことが出来るのだろう

苦しみにを抱えるには
生きた心は感じすぎる
凍ってしまえばもう
聞こえないし感じないけれど

あたたかさだけが懐かしい
血を流さなくても
生きていると感じられる瞬間が
あればいいのに

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