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背中

背中向けたら刺されるって
脅えながらじゃどこにも行けやしない
ナイフ持って貴方は僕を支配してる
その色のない瞳で何を望んでるの

真っ先に手を伸ばして
食べてしまった楽園の果実
貴方の祈りが届かないのは
まだ厚く偽りを纏っているから

誰が欲しいの
何が欲しいの

手に入れば入るほど餓えるの
それは海水を飲むのに似ている
潤すほどに枯渇してゆく
欲望に限りは無いものよ

人の心も駒のように思えるでしょう?
そうして貴方自身が失われてゆく
帳尻合わせはいつかしら
貴方も背中から刺される日が来る

その日を僕は心待ちにして

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