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中国地方における今夏のCOVID-19の流行拡大(2024/07)

今月上旬に入って中国地方各県でCOVID-19の感染拡大を伝える報道が一斉に出てきました。
全国的にも大都市・主要都市圏を中心に、熱中症や夏季に流行しやすい感染症(手足口病やヘルパンギーナ等)と共に猛威を振るっている状況にあります。

特に沖縄県は今回のCOVID-19の感染拡大の先行例となっており、先月から中等症患者の増加に加えて今月は熱中症患者も増加しているのを受けて、地域によっては既に診療制限を設けたり救急の受け入れを断らざるを得ない医療機関も出ており、医療逼迫と言える状態で患者への適切な医療の提供が困難な状況の場所もあります。
本土から離れた島嶼部の沖縄から始まり、数週間後に九州や大都市圏でも感染拡大が始まり、現在の情勢下に入ったかたちです。
この4年間の中で、ある程度定まってきたCOVID-19の夏季流行の恒例の流れですね。

先月下旬時点で初動と思われる流行兆候は見えていたのではありますが、多くの人にとって昨年(2023年)の5/8の5類移行後は「COVID-19」は関心度の低い話題となり、メディアも報じる事がめっきり減っていたので状況把握・行動判断のための発信情報自体が少ない情勢下にあった事を考えると、そんなことは知る由も無しという人が多い状況にあった上に連日猛暑・真夏日続きで着用した方が良い場面でのマスク着用率の低下も相まって今回の感染拡大が発生、という感じでしょうか。
(他には「冬場以外にはインフルエンザに警戒しない」のと同じ感じで季節性に依拠した誤った認識の影響がもあったのかな…とも)

防災・防犯における危機管理の基本でもある
被害の発生は前提として、その被害を如何に最小限に抑えるか?
という防疫においても変わらない基本の取り組みが国民の側であまり浸透していなかったor意識が希薄化したのは、改めて本邦における「不可視・不確定への予防・対策」の概念普及の難しさを感じるところです。

とはいえ初動抑止が出来なかったにせよ、今では感染拡大の状況は全国的に報じられているので、基本的な感染症対策の対策強度を上げる人や意識を高めてくれる人も以前よりは増加してくれると思われますし、本記事に目を通して下さっている方もそうなのではないかな?と思います。

冒頭で述べたように、中国地方各県も他方同様にCOVID-19と夏季流行感染症、そして熱中症患者の増加で医療機関への負荷が上昇傾向にあります。
このまま無対策・対策強度が低いままCOVID患者が増加し続ければ、そう遠くないうちに医療逼迫へ陥り適切な医療の提供が困難になってしまいます。
そうなれば自身が何らかの感染症に罹患したり、アクティビティを楽しんでいる際や交通移動中に事故に遭ったり今時期なら熱中症を発症して急患になった時にも、受入可能な搬送先が近場に無かったり診療や入院・施術を受けられなかったり等キャパシティに余裕が無く対応が遅れる等、救急難民となる可能性が高まります。

そうした状況の当事者になる可能性を下げるためにも、この夏楽しみにしているイベントを楽しむためにも、どうか今は基本的な感染症対策の対策強度を強化し、三密が完全成立する空間への長居を避けるor最悪行くこと自体を避けるといった「予防・対策」の実施を心掛けていただきたいです。
Long COVID(罹患後遺症)の大変さや患者の苦悩も報じられる中、コロナ禍で構築・周知されたはずである"社会全体での「防疫意識・行動」"の再認識と自身や状況に合わせた程度の実施が必要と感じます。


基本的な感染症対策と「三密」回避

改めて個人ができる、多くの感染症の「防疫」で重要な「基本的な感染症対策」と「三密回避」の再確認をしておきましょう。

基本的な感染症対策

  • 帰宅後や外作業後の手洗いうがい

  • 人混みや対面会話等の場面に応じた適切なマスク着脱

  • 適度な空間換気

※人によっては体質・精神的な問題でマスク着用が困難な人もいらっしゃると思います。
そういう方は咳き込みそうな時には人混みから離れて地面側を向いたり、服の袖や内側に口を当てたりティッシュを当てるなどして、ウイルスの拡散を防ぐ行動をとると良いかと。
勿論、一番は人混みや対面会話の時はマスク着用をすることですが、本当に難しい場合はこうした「思いやりの行動」を。

どれもSARS-CoV-2出現以前から「予防対策」として啓発されていたものですが、COVID-19患者が出るになってからはより一層重要性が再確認され、まだSARS-CoV-2やCOVID-19の性質・病態情報も未知な部分が多かった初・中期においては、習慣付けて取り組まれた方が多かったのではないでしょうか?

多くの人は理解していると思いますが「SARS-CoV-2」も一度出現して蔓延してしまった以上は殲滅するなんて事は現実的ではないので、個々人がなるべくウイルス曝露量を減らして感染確率を下げる「防疫行動」が重要になってきます。
どんなものも多量摂取すれば毒、ということでCOVID-19に関してもウイルス曝露量が多いと感染が成立する確率がその分上昇しますし、量が多いということで中等・重症化へ至る可能性も高まります。

更にCOVID-19は「Long COVID」の呼称で知られている罹患後遺症が存在し、ウイルス曝露量が多い状態でCOVID-19に罹患した場合は急性期を脱して回復しても「Long COVID」を患ってしてしまう確率が高まる可能性があります。
(WHOが示すこれまでの各国のLong COVID研究の知見では、COVID-19患者の約10~20%ほどの人の間で「Long COVID」と思われる長期症状の発生が見られているとのこと)
ブレインフォグ」などがLong COVIDの代表的な症例として聞いたことがあるものではないでしょうか?

ウイルス曝露量が多い状態でのCOVID-19への罹患は、こうした厄介かつ人によっては1年以上も続く長期的な後遺症を抱えることになる危険性を孕んでいます。

そして非常に面倒臭い事に、SARS-CoV-2は感染力が高い方のウイルスな上に高い免疫逃避性も有しているので、無症状感染を成立させる能力が高いウイルスでもあります。
なので有症状ではないから自分も周りも無問題!!とはならないのがあまりにも厄介です。
SARS-CoV-2自体の感染力が高いので、流行期に無対策・対策強度が低い状態が続くことは、市内に大量のキャリア(disease carrier)を生むことにも繋がって感染拡大・流行抑制も非常に困難になります。
そして一般人から医療関係者まで患者が増加することで、医療崩壊へ陥る可能性が高まってしまうわけです。

このような危険な状況へ陥る可能性を下げる為にも、基本の継続的な実施が大切というわけです。

とはいえ人によっては体質・精神的な事由で全てをこなすのは難しい、という人も一定数存在すると思います。
そういう方に限った話しでもありませんが、別に難しいなら難しいでどれか行える予防・対策をとれば無策の状態よりはマシですし、全て行える人でも感染症の流行状況に合わせて平時と有事で予防対策の強度を変えれば良いと個人的には思います。

SNS上の一部では何故か過剰反応が見られやすい「マスク着脱」に関しても、人混みの中や対面で会話をする場面では着用して、人が周囲にいない・いても2~3m以上離れている等間近にいないのであれば外しても問題は無いわけで、メリハリと状況に合わせた適時の予防・対策の継続が大事だと思います。

…と、そんな事を言っておきながらではありますが、本記事執筆開始時点(2024/07/20)では感染拡大期で患者も増加状況にあるので対策強度は強・厳にして、基本的には先に紹介した「基本的な感染症対策」を徹底するべき段階ですので、どうかそのようにお願いします。

暑くても人混みでは「マスク」したほうがいいこれだけの理由:新型コロナ第11波で(石田雅彦) -Yahooニュース (2024/07/18)

※本来的には「COVID-19対応のワクチン接種」も基本的な感染症対策の一つに入るのですが、今年4月から全額公費の無料接種は終了して原則有料接種へと移行した後、現時点で自治体や医療機関によりある程度統一された定期接種スケジュールや任意接種金額の設定が確立されていないことなどから、本記事においては項目から外しました。
現時点でお住まいの自治体でCOVID対応ワクチン接種の受付を行っている医療機関をご存知で、人が多く集まるイベント参加の予定等があるのであれば接種を受けておくのが無難です。
(その接種を受けた上で、基本的な感染症対策も継続して取り組む事が感染確率を下げる上で大事)


避けるべき「三密」

  • 換気が悪く閉鎖的且つ「密閉」的な空間

  • 大人数・不特定多数の人々が同じ場所へ固まる「密集」場所

  • 間近での会話や発声等の濃厚接触がある「密接」場面

こちらはSARS-CoV-2の出現とCOVID-19の蔓延に伴って誕生した「防疫」施策ですね。
(もしかしたら近似の概念や場面への警戒呼び掛けは、別件で以前からあったのかもしれませんが)
ネットミームにもなった小池東京都知事の「密です」という一言で、特にこの概念は広まっていたと思います。(色んな意味で)
COVID-19以外の多くの感染症に対しても有効な施策で、この三密が完全成立してしまう「場」への長居は基本的に避けるのが無難と言われています。

もとより体調不良が見られる場合は、感染症への罹患云々関係無く周囲の人々や自身を守る上でもこうした場へは「行かない」という判断を下すのは普通は大前提にしておくべきなのですけれどもね…
(社会情勢的にそれでも病を押して出勤せざるを得なかったり、本邦では根性論的に職場側が出勤を要求したり…ピィ…)

3つの密を避けよう! (long ver.「3つの密とは?」付) -政府広報オンライン (2020/04/28)

ただ、三密が完全成立しない「場」は安全・安心であるかと言われるとそれは違います。
どの程度覚えている方がいるかは分かりませんが、SARS-CoV-2最初の変異株であるα株が猛威を振るった第4波禍中において、河川敷でバーベキューをしていたグループが集団感染した(クラスター発生)事例もかつてそこそこに報告が上がっていました。
「3密」でなくても集団感染のおそれ | NHK (2021/04/30)

記事中の中では、「密集」「密接」が関係したのでは?とのことですが、それに加えて気分が高揚する中で基本的な感染症対策も疎かになってしまっていたのかな?とも思ったり。
こうした事例の存在も踏まえて、「三密回避」のための対策は考える必要があります。
※とはいえこの記事の出た頃の変異株(α株)と、今の主流株(ο株の派生系統)ではそもそも性質が全く異なるので、そこは注意しておく必要があります。

ここがポイント 感染拡大を防ぐために -NHK (2021年時点のまとめ)

今では上記事の頃ほど社会全体での予防対策の実施は臨み難いとは思いますが、それでもこの中の幾つかを実践することで感染拡大の抑止には繋がるので、どうか出来る「防疫行動」をとっていただければと思います。

SARS-CoV-2の免疫逃避性は変異毎に向上していて、現在主流株となっている「KP.3」系統もそこは高いようです。
依然として無症状感染もするので、感染しても無自覚なままにウイルスを拡散していることに気付かない人も多いのは変わらず。

2023/05/08の5類移行後や今年4月からは公助も殆ど終了し、国民各々による自助・共助が重要な情勢になりました。
改めてSARS-CoV-2の性質を理解し、基本的な感染症対策の対応強度を上げて実施したり三密回避を意識することで感染確率を下げて、感染拡大の抑制に御協力いただければ幸いです。


中国地方におけるCOVID-19の流行状況を把握するための情報収集先

基本的には各県の感染症情報センターが情報を発信しているので、そちらを確認していただければ問題ありません。
但し、2023/05/08の5類移行後は新規感染・入院患者の追跡は「全数把握(当日の状況報告)」ではなく「定点把握(情報公開時の1週間前の状況報告)」になっているので、そこを踏まえて情報の確認・精査が必要です。

※「定点把握」周りの見方ついては、これらの記事が参考になると思います。
コロナ5類「定点把握」流行監視とは?「全数把握」と変わること | NHK (2023/04/13)

感染症情報/定点当たりとは - 広島市(2023/09/28)

山陽側

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の流行状況 -広島県感染症・疾病管理センター(ひろしまCDC)

情報読解のしやすさ的には良くも悪くもといった感じです(標準的)。
同ページ内にCOVID-19の基本情報も簡潔に纏められている点は有り難い部分なのですが、ゲノムサーベイランスへの直接リンクも繋げておいてほしいナァ…
※画面右列の「感染症情報」→「新型コロナウイルス感染症(変異株)について」と辿る必要がある


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)情報 -岡山県感染症情報センター

視覚的な情報確認のしやすさはダントツ。
COVID-19の基本情報や基本的な感染症対策についても纏めていて、サラッと県内の流行状況を確認する上でも助かるレイアウト。

ただゲノムサーベイランスは今年3月末で更新が止まっている状態です…
(とはいえ県内で流行している株と、近隣他県で流行している株が著しく異なるというのは今のところは殆ど確認されたことがないので、こっちがタヒんでいたとしても隣県の情報を確認すればさして問題ではないと思われます。)


新型コロナウイルス感染症(5類感染症)について -山口県感染症情報センター

情報の確認のしやすさは少し見辛い部分があるものの、集約情報の丁寧さはかなりしっかりとしています。
クラスターの発生週報の詳細も確認がしやすいのも有り難い。

中国地方のCOVID-19流行の先鋒になりやすい県なだけあってか、ここら辺は他県と比べても精巧な印象です。


山陰側

新型コロナウイルス感染症情報 -島根県感染症情報センター

見やすさも情報の把握のしやすさも良い感じです。
患者数や患者の年齢層情報も把握がしやすい、基本的に数字だけの公開法です。
グラフデータも見やすい方です。


新型コロナウイルス感染症流行状況 -鳥取県感染症情報センター

特設サイト時代は細かにデータが掲載されていましたが、4月以降より移った現ページでは掲載情報を減らして確認のしやすさを重視したかたちに。
グラフデータがメインなので、視覚的には見やすいです。

※あくまでもサイトの見やすさ等の情報は個人の認識によるものですので、そこは踏まえて適時情報を確認するようお願いします。


捕捉

★SARS-CoV-2やCOVID-19について

新型コロナウイルス感染症について -厚生労働省

新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)-同上 (2023/05/10)

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染経路について -国立感染症研究所 (2022/03/28)

新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)に関するQ&A -厚生労働省

基礎研究から明らかになった新型コロナウイルスSARS-CoV-2のウイルス学的特徴 -J-STAGE (学術の動向 2021年9月号)

COVID-19 -(16. 感染症) -MSDマニュアル家庭版 (2022/12 修正)



※専門的な物にはなりますが、一般人も閲覧できるCOVID-19の症例や診療手続きを知ることができる資料を厚生労働省が公開しているので、こちらも掲載しておきます。
・COVID-19
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第10.1版 (PDF)-厚生労働省

・Long COVID
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント (PDF)-同上

PDFへの直リンクを踏みたくない人のために掲載元のリンクを貼っておきます。
・COVID-19
医療機関向け情報(治療ガイドライン、臨床研究など)-厚生労働省

「4.その他ガイドライン等に関する事項」の項に該当PDFがあります。

・Long COVID
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)について -同上

「7.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 別冊 罹患後症状のマネジメント」の項に該当PDFがあります。
前項「6.治療と仕事の両立について」の資料も目を通しておくと良いかもしれません。


★基本的な感染症対策
感染対策・健康や医療相談の情報 -厚生労働省

咳エチケット -同上

新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後の対応について-同上


・COVID-19対応ワクチン接種周りについて

新型コロナワクチンについて -厚生労働省

新型コロナワクチン 高齢者など対象の定期接種 10月めど開始へ | NHK (2024/07/18)

※定期接種の目処が立てられましたが、あくまでも現時点では「目処」なので本記事中では未確定扱いで記述しています


・ウイルス曝露量

マスクが新型コロナの「重症化」を防ぐという仮説と、その後の議論や新たなエビデンス(忽那賢志) -Yahooニュース (2020/10/25)

重症患者管理教育ツール(集中治療を専門としない医療者用) SCCM許諾済み -一般社団法人 集中治療医療安全協議会

上記ページの「Infection」の項にある「ウイルス量」のPDF資料が参考になる。


度々COVID-19流行の先行事例になっている沖縄県の今夏流行状況

増加する救急患者、沖縄の病院逼迫 高齢化進展に新型コロナが拍車 医療関係者「第9波」再来を懸念 -沖縄タイムス (2024/06/03)

医師「連休後に医療崩壊も」 沖縄でコロナ新規入院、最多更新 感染者、警報レベル迫る -琉球新報 (2024/07/06)

最新の状況
沖縄県感染症情報センター

沖縄コロナ、92%が新たな変異株 影響を注視 感染者数は今年最多に -琉球新報 (2024/07/13)

沖縄コロナ、4週間ぶり減少 新規感染者数、全国4番目に 新規入院は1・15倍に増 -同上 (2024/07/19)

※先行していたのもあり、現在は「新規"感染"患者」は減少の動きが見えます。
しかし「新規"入院"患者」は増加が続いており、改めてSARS-CoV-2の面倒な性質とCOVID-19の罹患後が本番と目されている病態の悪影響の大きさを実感します。

沖縄本島の5病院、救急を制限 増えるコロナ、深刻な看護師不足…県医師会「ひっ迫、知って」-琉球新報 (2024/07/25)

最新でこのような状況下に陥っています。
沖縄へ行かれる方は、基本的な感染症対策や熱中症予防だけでなく、他の傷病への予防・対策も徹底して下さいませ。


中国地方各県の報道

広島県

広島県が初の「新型コロナ医療ひっ迫注意報」発令 -RCC(中国放送) (2024/07/11)

「手足口病」「新型コロナウイルス」感染症に注意!-広テレ(広島テレビ放送) (2024/07/17)

「週を追うごとに倍増」主流は変異株「KP.3」 新型コロナ再び増加 注意報レベルで医療機関は 広島 -RCC(中国放送) (2024/07/18)

広島独自の“コロナ注意報”県内全域に 新たな変異株「KP.3」拡大で第11波は?-広島ホームテレビ (2024/07/18)

コロナ11波か 感染防止へ警戒強めたい|中国新聞 (2024/07/21)

新型コロナ感染者増加 県が独自の「医療ひっ迫警報」発表|NHK 広島 (2024/07/25)

新たな変異株「KP.3」も 広島県に初の「新型コロナ医療ひっ迫警報」発令 感染対策の徹底を -TSS(テレビ新広島) (2024/07/25)

新型コロナ感染者数が前週の1.3倍に 県内に初の「新型コロナ医療ひっ迫警報」患者が増加 感染防止を呼びかけ 広島 -RCC(中国放送) (2024/07/25)


岡山県

岡山5.62人 香川6.26人 5人を上回ったのは3月以来 新型コロナ 1医療機関あたり感染者 | KSB(瀬戸内海放送) (2024/07/12)

夏休みを前に新型コロナウイルスの感染者が増加 なぜ今流行? 岡山・香川 | 同上 (2024/07/17)

岡山県内の感染症 新型コロナは4週連続の増加|NHK 岡山 (2024/07/26)


山口県

新型コロナの感染急拡大 定点あたりの報告数はほぼ倍増|KRY(山口放送) (2024/07/17)

新型コロナ感染者数急増!前週の倍に 学校では学級閉鎖も 医師・警戒を呼びかけ 山口 -tys(テレビ山口) (2024/07/17)

新型コロナ感染者増加 「手足口病」も警報レベル続く|NHK 山口 (2024/07/24)


島根県・鳥取県

地方でも新型コロナ感染拡大「総合感冒薬が品薄状態」ワクチン接種者減少、抗体価落ち… 夏休みやお盆前に医師が慎重な行動呼びかけ -BSS(山陰放送) (2024/07/17)

新型コロナの感染者が全国的に再び急増… 感染力の高い新たな変異株「KP.3」が猛威を奮う 夏休み期間の本格的な感染拡大を懸念 鳥取県・島根県 -日本海テレビ (2024/07/18)

新型コロナ平均10人超で2月上旬以来の水準 感染対策徹底を|NHK 島根 (2024/07/24)

鳥取県 新型コロナ感染者が倍増 感染拡大懸念|NHK 鳥取 (2024/07/24)

鳥取県で前の週から「倍増」 新型コロナ止まらぬ感染拡大 新変異株「KP.3」が感染の主体に -BSS(山陰放送) (2024/07/24)


★改めて理解しておくべき、これからのSARS-CoV-2・COVID-19との付き合い方

新型コロナはこれからどうなっていくのか?私たちは新型コロナとどのように付き合っていけば良いのか?(忽那賢志) -Yahooニュース (2023/05/07)

新型コロナ 流行状況をどのように把握すれば良い?(忽那賢志) -同上 (2023/07/23)


追記
新型コロナ患者数は10週連続で増加中 “自分は熱中症”と検査拒否…認めたくないのは経済的な理由も【Nスタ解説】-TBS (2024/07/24)

こういった事例も5類移行後や今年4月以降は、各所で多い状況と聞きます。
極軽症の熱中症であれ、COVID罹患であれ、適切な受診・診断等を受けないと詳細は分かりません。
病は自身の願望に沿って発症も変質もしてくれません。

心情としては理解は出来るものの、疾病に侵されている時はしっかりと療養に努め、回復前後とも基本的な感染症対策や熱中症予防の徹底をお願いいたします。



執筆後記

今回はなるべく専門的な部分は省く(捕捉の各参考元に任せる)ようにして、国内一般人層への情報発信を主としてWHOや論文等の英文資料は掲載を避けました。
(捕捉の大半を厚労省が占めているのもそこら辺を意識して情報元を選定した結果。実際、厚労省や住んでいる都道府県の感染症情報センター等の情報を見てもらう方が無難ですし)
Google翻訳やDeepLがあるにしても、WHOやCDCの発信はともかく論文とかは自分含めて読み込みに時間が掛かる人が殆どですしね…(理系出なんに…)


メディアも政府・各県行政も、理想としては例年今の時期から夏季流行が始まるのは今までの経験からある程度想定出来たし、6月下旬頃の初動兆候が見えた時点で県民への健康被害の拡大と医療機関への将来的な負荷増大を防ぐためにも、拡大抑制の「予防・対策」の一環として早期の情報発信が行われてくれれば良かった。
しかし現実としては新規感染患者数の増加が目立つようになってからと、初動といえばそうではあるが医療機関への負荷も増大が見える段階に入ってからの警戒発信になってしまいました。
それでも九州や大都市圏と比べたら、中国地方はまだマシな段階で警戒情報の発信が出せたのかな?とも思います。
とはいえ、受信者たる民側への浸透具合が未だ微妙な感じで、メディア・行政が情報発信しても受信者側がこんな感じなので、あまり大差無い結果になってしまいそうだな…と何処か諦観気味な自分もいたり。

「コロナ11波、危ない状況」 長崎大・泉川教授 医療機関で陽性者急増、入院延期のケースも -長崎新聞 (2024/07/20)

ここら辺は医療関係者や危機管理・公衆衛生分野の担当部署員、そしてCOVID関連のウォッチャーでも無い限りは、COVID-19の感染・入院患者数やCOVIDの病原体であるvirus「SARS-CoV-2」の迅速な変異と株の分派等の情報を追っている人など殆どいなかったであろうことも、多少なりとも影響していたのかな…と思ったり。

基本的な感染症対策の対策強度も社会全体で低下傾向にあって、COVID-19を含めたウイルス感染症(viral infection)や細菌感染症(bacterial infection)が猛威を振って2019年以前かそれ以前のように公衆衛生意識が下降し、中~低度の感染症予防・対策の実施情勢下になってしまっていた中では、そうした情報を発信しても受信者の母数が少ないor受信機会がそも無いので結局は感染拡大の抑制も困難で、あまり被害を最小限に抑えるというのは難しかったのかもしれません。

しかしそんな中でもSNSで自ら正確性の高い情報発信を継続して下さっていたり、今も現場で対応にあたられている医療関係者の方々や、流行状況を含め各種感染症の動向調査を行われている行政の担当部署の方々、COVID関連のウォッチャーの方々など、社会的関心・防疫意識が低下している中でも尽力されている方々が大勢いらっしゃり、情報の提供・発信や予防啓発を実施されています。
それはつまり、読解出来るかどうかや情報の質は別にして、知るため・把握するための情報資料は確かにそこにある事を示しています。

そうした情報を手当たり次第に詰め込むのではなく、「意識して状況に応じた程度や自身のキャパに合わせた量を取得・精査・整理する」という事が出来るようになれば、国民による今後も発生し続ける感染拡大・流行の波の被害抑制対応も上手く出来るようになる可能性が高まるかもしれませんね。

情報化社会にあり、情報過多社会にもある現代。
受動的なのは悪いわけではないものの、事情を把握した頃には既に状況に呑まれてしまっているリスクは高いです。
改めて能動的な情報取得や、その情報を知る切っ掛けとなる正確性の高い情報発信を捉える重要性が高まっています。