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世界の現代サーカス創作についての私論

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自分自身、現代サーカス作品の作り手として、また、世界の現代サーカスネットワークの正規メンバーとして、コンクールやライセンスの審査員として… たくさんの作品を見るし、審査もするし、… もっと読む
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カナダのFL!P Fabrique - Six

昨日書いた、フランスのCirque le Rouxのモヤモヤを、一気解決してくれたのが、この、カナダのFli!P Fabriqueというカンパニーの「Six」という作品だ。 こちらも、先述のアメリカのICA(国際サーカス賞)の最終選考に残ってきた作品。 FL!Pといえば、実は2019年2月に横浜で行われたTPAMの(思えば、大規模国際文化イベントとしては、コロナ前に自分が参加した最後のものだった。なにしろ、横浜港にはあの時大きな話題の的になっていたクイーン・エリザベス号が

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鹿の夜 La Nuit du Cerf

今年、ニューヨーク州トロイから、ICA(International Circus Award国際サーカス賞)という事業が始まった。現代サーカス作品賞だ。 アメリカらしい、作品に対する「賞」。アカデミー賞、トニー賞、グラミー賞… それらと同様の意味づけで、サーカス舞台作品に対する賞が創設されたのだ。 これまで、現代サーカス発祥の地、フランスやヨーロッパでは、いわゆる「ナンバー」や、若手のショート作品に対する賞はあったけれど、確かに、長編舞台作品としてのショウを対象とした賞

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