28ポイント男

自分で自分に課したルールで苦しんでいます

継続は力なりなんていうけど
これ継続して何になるの?って思われそうだし

けど何かしらどこかで想像もしないような
え?ここで?みたいな場所で役に立つ可能性
0じゃないし

自分信じるかぁ
大丈夫、きっと未来の自分は優秀だからと
洗い物や洗濯物を明日に回す心理とどこか
似ていて今の自分に謎の自信と信頼を持っています

え?何書くの?ってなって
過去の28ポイント男について書こうかなと思います
きっと時効っす。

もはや名前も思い出せない28ポイント
当時のせとぐちがボキャブラリーなり
コミュ力なり今より高ければきっと変わっていたことでしょう


地元でバイトをしていたときのことです
接客業をしていたもんでお客さんとはそれなりに
仲良くなるとお菓子くれたり手紙くれたり
折り紙くれたりといろいろなつながりありました

陽気なおじちゃんだと
お!元気か!と笑顔いっぱいに声をかけてくれて
可愛いおばあちゃんだと
これ、この間の老人ホームで作ったのと
作品をたくさん作っては持ってきてくれたり
買い物途中の子供だと
言葉は発さないけどタッチしてくれたり
抱きついてくれたりと

田舎ならではの距離感を楽しんでいました
あー、またバイトしてぇ

なんて社会人なって接客業から離れた今
たまに思ってしまいます

そのうち今までやったバイト紹介でも
全てありきたりな特別なバイトはなかったけど


そんなこんなで接していると
せとぐちや他お客さんと違う好意を持った人がいたりして…


「今度、ご飯いかない?」

「休みが合えば」

と当たり障りのないよう交わしていました
別にこういう出会いや繋がりは否定しません

めでたくゴールインする人もいるでしょう

ならちゃんと拒否しろよ
そうですね、当時の私もコミュ力では
これが限界でした

「LINE教えて」

「嫌です」

いや、結構ちゃんと断ってるわ

「またまた〜」

何故こういう奴に限ってポジティブなんだよ
どこから湧いてくるんだ、その自信


きちんと経緯というか説明しますと
せとぐちのバイト先の後輩の先輩にあたる人でした
(なんか変にややこしいな)

せとぐちより5つほど上だったでしょうか
もうおぼえてない


何をどう転んだのか
てめぇの目は節穴なのか
何を気に入ったのか当時全く分からないが
バイト先に遊びに来てんなぁと思ったら
誘われたわけです

遊びに来るなら別に何も
その後輩サボらせてタバコ吸ってるもんだから
第一印象は最悪です


先輩を使って後輩を良いように扱うんじゃない


そして上のくだりに戻り

「LINE教えて」

「嫌です」

となりました

経緯は省きますが結局は根負けして
一度きりということでご飯行くことに
(後輩通してシフトは筒抜けでした)


何食べたかおぼえてないですが、
チェーン店だったような
そんなお店に行ったと思います


「なんで恋人いないんだろう」

知らんがな


せめてトーク力くらいあれよ
勢いでいけるもんもいけねぇよ
飯はうめぇ

オチのない話をしたあまりほぼ覚えてない


そしてお会計


「いいよ、ここは出すから」


いやいや、ここで出させるわけには
次につながってしまう
(借りを作りたくねぇ!!!!)
と謎のプライドが叫ぶ

「いや、自分の分くらい」


「いいって!いいって!このくらい!!」

同じ単語や表現繰り返す奴好きじゃねぇわ
謎に信憑性や信頼性落ちていく
繰り返して笑い取れるし失わないの鈴木奈々くらいだろう

もう二度と浮気しない!の親戚くらいの
ポジションだと思われる
従姉妹か?再従兄弟か?異母兄弟か?

正直5,000円もしないくらいだった(はず…記憶が曖昧だ)
このくらいなら大丈夫か


「じゃあ…」

と財布の口を閉じてしまった
バイトのお姉さんからしたら

どっちでもいいから払えや

ってなる典型的に面倒な会計シーン
この、日本人の文化だれか止めてくれ
一掃する新しい文化を産んでくれ
もはやダチョウ倶楽部の文化よ、広まってくれ(ビジネスシーンでも)


「ポイントカードはお持ちでしょうか(棒読み)」


このバイトをする限り何百回いうんであろう
そのアナウンス、もう飽きたんだろうな
けど言わないと社員さんから何か言われるんだろうな

もう口に出したことを意識していない
領域に突破してそう、、、、、

とくだらないことを瞬時に
考えるせとぐち


「ポイントカードある?あるなら出しなよ!」


あとずっと思ってんだけど
何故初対面からタメ口なんや
距離感近いんや

たまにいる2、3回ほど通った美容師さん
急に距離詰めてくる人いるけど
あれは接客という大義名分があるからこそ
許される行為であって
いや、正直苦手です。嫌とかでなくシンプルに苦手です

その大義名分がないのに何故タメ口なんや


「ほら!出しなよ!」


なんで持ってないと言わなかったんだろう
無駄に素直


カードを渡すと所持ポイントが表示される

電子文字でチカチカ点滅しながら
28Pと表示された


少なっ


え、少な過ぎて逆に恥ずかしい 
いや、恥ずかしくないポイントどこから?
って聞かれたら答えられないけど


少なっ


これなら出さない方がよかった


「ポイント使われますかー(棒読み)」


マニュアルに従ったセリフを忘れることなくいうお姉さん
アルバイト、おつかれさまです


「あ、全部引いてください」






!?!?!?!?!?!?!?!?






一瞬、言葉が理解できなかった
え?え?今、全部引いてって言った?

え?たしかに払ってるのはあなただが
ポイントカードはワシのだぞ

え?私がおかしいのか?
実は私が自覚がないだけのドケチなのか?

いや、ポイント数どうでもええねん
(思わず関西弁出てきた)

勝手に引くその行為だわ!!!

好意で惹こうとしてるけど、その行為で引いてるんだわワシ


アルバイトのお姉さん見ると
さっきまで視点があってるのか?
みたいな目が丸くなり口元が歪んでいる


(あ、私の感覚あってるわ)


なんてよく分からない答え合わせを
目の前のアルバイトのお姉さんとしてしまった


この瞬間、心で通じ合っていたのだろう
言葉もない何かが


「え…いいんですか?」


あっけらかんとしてしまって言葉が出なかった
せとぐちの代わりにお姉さんがきいてくれた


けど呆れと驚きが勝ってしまい


「……はい」


と言ってしまった

いやいやいやいやいやいやいや
百歩譲って譲って譲って
端数が28円では

と確認したが


端数が28円やないんかい
せめてそうであってくれよ


と心で突っ込んでしまった
小銭をジャラジャラと出す姿に

テメェが恋人いねぇ理由それだよ


っと心で言ってしまった
本人に面と向かって言えなくてすみません

もう心と体が伴って行動できませんでした


お店を出て


「時間も早いし、二軒目いく?」


「あっ、私のところ駅から遠くて終バスも早いのでそろそろ、では帰りまーす」


とスタスタとバス停と反対側に向かって
歩いた冬の日でした

クリスマスまで一ヶ月切ってたんではないだろうか
くらい寒い時期でした


ちなみにあれ以来
あのポイントカードは使ってないしどっかにいった


実はこの後日談があるので
それはまたの機会に

常識も十人十色なんでしょうが
想像を超えすぎると自分が追いつけないんだなと
学べた機会でした


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