振り返れば想像力

ヤマシタトモコ先生の「違国日記」が最終回を迎え、先日最終巻となる11巻が発売。
発売日より少し遅れて読み終えました。

漫画部分(そんな言葉ある?)はもちろんのことですが、こんなにも“言葉”が強かっただろうか。過去作を思い返すと確かに今までも強い。美しい。しかしそれにしても「違国日記」は台詞、モノローグ、日記、そしてあの詩。主人公のひとりである槙生が小説家という生業だからなのか。
一際凄み。
ヤマシタトモコ先生は文章を書く人になっていてもそれはそれはもう素晴らしいことになっていたんじゃなかろうかなんて思ってしまう。これまでの登場人物たちが出てきてはふと大事な(のかもしれない)言葉を朝のページに書き記していく。

でもそれでも言葉が足りないのだ。

帰宅後の手洗い。手からこぼれる水滴から流れるようにただいまからいってらっしゃいに移り同じ画角の玄関のシーンで時の流れを表すところにあの流れにうっとりとしてしまう。

素晴らしいところはまだまだある。
あらためて読めて良かったです。
カフェやオンライントークイベントも参加したい。

あと、話変わってたまたま見た「振り返れば奴がいる」の再放送。廊下の演出が凄い。
廊下ドラマだ。
進む戻るそして振り返れば奴がいる。

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