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#30 瀬戸・藤四郎トリエンナーレ

 瀬戸の街を歩いていると「瀬戸・藤四郎トリエンナーレ」作品の募集要項が置かれているのを見かけるようになりました。
 瀬戸の陶祖・藤四郎の名が冠された公募展は今回が5回目。トリエンナーレということですので3年に1回行われています。

 今も陶芸の公募展も多くあります。以前はもっといっぱいありました。失われた10年とか20年とか言われる不景気でずいぶん減ったという印象を個人的には感じています。そう考えると、藤四郎トリエンナーレは陶芸の公募展としては後発の方になると思います。

 実はこの藤四郎トリエンナーレ、他にはない特徴があります。
 作家が自らが瀬戸市内の鉱山に入り、土を掘り採集、精製した土を使って作品を作るということです。普段から作家活動をされている方であっても土は原料として使える状態となったものを入手するのが当たり前の時代です。陶芸の原点に戻り(瀬戸の)土と向き合い格闘することになります。
 詳細については下記リンクで確認ください。

 リンク先にあるように、土の採集・精製などの過程も必要なことから、エントリー(7月12日) → 原土採集(8月) → <粘土精製・作品製作> →作品搬入・審査(来年3月) → 入選作展示 と長い期間となります。

前回の藤四郎トリエンナーレ入選作品展示の会場

 土というのは、その産地産地の陶器の特徴を決定する大きなファクターです。瀬戸の場合は白いことが大きな特徴です。その土が採れる大地に立つことがまずスタート。原土を精製して、そこから生まれる陶器は瀬戸焼のDNAそのものとも言えます。
 ユニークな陶芸公募展、滅多にない体験もできます。陶芸されている方はぜひチャレンジしてみては。とにかく参加を希望する方は7月12日までのエントリーを忘れずに!

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