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赤いiPhone11と韓国ドラマ

少し前のこと、5年以上使っていたiPhoneがいよいよおかしくなってきたので、(1日に数時間しか起動しない。起動しても、数分でまたダメになってしまう)、機種変した。

暑い時間に予約してショップに行くと、若くて真面目な感じの女性が担当してくれて、2時間弱、お互いマスク、さらに透明な衝立てを隔てながら向き合って話した。

時々、お互い相手の言っていることに

「ん? なんですか?」「ごめんなさい。もう一回いいですか?」となる。

彼女が「私声が小さいので伝わりづらいかもしれません」というので、
「ああ私もです」と返すと、「お互い声が小さいと今は大変ですね。何か不明なことがあったらすぐ聞いてください」と小さく微笑んで言った。


帰る頃になって、気楽に話せるようになってきて、彼女がキムさんという名前だということもあり、

「キムさんは、韓国の方ですか?」と聞くと、「そうです」と言う。

日本語はほとんど完璧だったのでもしかしたらずっと住んでいる方なのかもしれないけれど、「私、韓国ドラマが好きで韓国語を勉強したんです」と話すと、盛り上がり、何が好きですか?という話になった。

帰る間際に、「そうだ、これ観ましたか?」と教えてくれたのが

「浪漫ドクターキム・サブ」

気にはなっていたのだけれどまだ観てなかった、というと

「ぜひ、観てください! 2もあります!」と出口まで見送りながら教えてくれた。

何かのニュースで見たのだけれど、韓国では「愛の不時着」よりも観られたドラマらしい。

かなり長い時間キムさんと過ごしたけれど、外に出てもまだまだ明るく日差しも衰えてなかった。

新しくなった赤いiPhoneに、ちょっと甘い楽しみをくっつけて持ち帰った。

赤を見るたびに思い浮かぶ、夏の思い出だ。

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