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イベントを企画したが、週末の夜更かしには勝てなかった話

VRChatにおいて無数にイベントが増える昨今。私も自分にできる範囲で、ということでVRなでなで睡眠というイベントをこっそり始めていました。

この記事では、そのイベント経営の過程で気づかされたVRChatterの睡眠・夜更かし事情について触れていきます。


軽い気持ちで告知してみたらなんか伸びた

 キタリナでママをしている時、撫でていると割と寝てしまう赤ちゃんが多いことに気がついた私。軽い気持ちでVRなでなで睡眠というイベントを企画したのが先月のことでした。

 一部のフレンドから「写真撮ろうぜ」「ポスター作ろうぜ」と突つかれ、あれよあれよという間に気がつけば告知が完成していたのでした。

 軽い気持ちで本告知ツイートを投げたところ、なんか思った以上に伸びてしまいました(困惑)。

 イベントの概要は『VR睡眠したい人をなでなでしながら寝かしつけます』というもの。しかし既存のVR睡眠ユーザーを取り込むためには工夫が必要だと思い、少し奇抜なイベント参加方法を選びました。それは、参加希望者自身にVR睡眠したいワールドのインスタンスを開き、そこで指定時刻に主催(わたし)へinviteしてもらう、という恐らく過去に類を見ないものです。

 この方法を選んだことにより、イベントのためにワールドを用意することなくイベントを企画・実行することができました。キャストも今の所私だけなので、イベント開催のための初期コストは告知ツイートのための写真撮影と画像編集程度だったのです。
 そのため、企画から実行までが爆速でした(アイデア出しから告知まで4日)。

 また、VR睡眠するユーザーの一部は複数人で同じインスタンスで寝る印象がありました。そこで、開いてもらうインスタンスはinviteに限らずFriendでも構わない、とすることにしました(もちろん別の方が入室してくるリスクはありますが)。

 このイベントに参加してくる層は日頃一人か複数人でVR睡眠しているユーザーだろうと考え、そこをターゲットとすることにしました。私自身のVR睡眠の経験に基づく偏見から、翌日が仕事ではない日なら人も集まるだろうと考え、土曜日の深夜を開催時間として選びました。
 そしてこの日時選択が最大のミスであったことを、私はすぐに知ることになります。


2回目で参加者がいなくなった

 あまりにもツイートが伸びるもんだから少し浮かれたりもしたのですが

 現実は非情でした。

1回目(4/16):思ったよりinviteが来ない(3人ずつぐらい)
2回目(4/23):この日の24時の回にinviteが来なかった
3回目(4/30):inviteは来たが、来る数自体は各回1~2人程度でしかなかった

 Twitterの拡散だけでイベント自体の知名度はある程度確保できたはずですが、それでも人が来なかった。ということは、イベントの内容を魅力に感じなかったか、参加したくても参加できない(≒しようと思わない)人が多かったことになります。

 イベントを魅力に感じなかったらいいねやRTが伸びることはないでしょうし(この数値が伸びているに該当するかはともかく)、となると参加したくても参加できない人が多いと考えるのが自然です。

果たして、原因はどこにあるのか。私はそれを、開催日時が土曜日の深夜であることだと仮定しました。


土曜日の深夜は夜更かししがち

 この件について何人かの知り合いに聞いてみたところ、「土曜深夜はだいぶ遅くまで遊んじゃうよねー」といった意見を多く頂いきました。私自身は週末を夜更かしして過ごすタイプの人間ではなかったため、この点を考慮できていませんでした。

 土曜の夜は普段よりも夜更かししたり、なんならオールナイトすることがあるVRChatter。彼らを朝型人間な私が土曜の深夜に寝かしつけるというのはさすがに無理があるのではないか?と気づき始めたのです。

 実際、主催としてはあんまり寝るのが遅くなりすぎると辛いので、頑張っても23時~25時(AM1時)ぐらいが限界です。
 それに対し、多くのVRChatterは翌日が休日というのは普段と異なりフレンドと長い時間遊べる貴重なチャンスなので早く寝るのが勿体なく感じて、ついつい夜更かししてしまう方が多い様子。人によっては深夜2時~5時、さらにはそれ以降に寝る人も少なくないようです。

一応、他の原因もいくつか考えています。

・そもそもVR睡眠する人の数がそこまで多くない

・フレンドと一緒に寝るから寝かしつけてもらう必要がない
→Friend Onlyなどでインスタンスを開いてもらっても構わないことにしているが、今のところinviteインスタンスしか見たことがない

・VR感度があるので撫でられると逆に寝づらい
→VR感度がほとんどない方でも顔面にはわずかにVR感度がある、という人もいる

・申し込んでも当たらないだろうから諦めている
→2回目で既にそう考えていた方がいた。キャストを増やせば需要が増えるのか?とも思うが、キャストを増やして尚応募が来ないパターンが一番悲しいし、キャストさんに申し訳ないのでなかなか踏ん切りがつかない。

仮説が証明されてしまった

 5月7日の早朝4時に開催された朝四時集会。なんとNEWじゃぱんひろばというワールドのpublicインスタンスが溢れるぐらいの人数(40人前後)が参加していたらしい。

 恐るべし、VRChatter。
 ……ここまで来ると、いっそこちらが早く寝て準備しておき、ターゲット層が早朝に寝るのを狙うべきなのでしょうか。

 VRChatの睡眠事情に軽い気持ちで手をかけようとした結果がこれでした。まさかここまでとは想像がつきませんでした。

これからどうしよう?

 現状のまま続けていてもきりがないので、少しイベントの形式を変えて様子を見ようかな、と思っています。

案1. 事前にDMで応募してもらう

 翌日が休日の深夜だからこそ枷が外れてしまうのであって、平日ならいくらか健康的な時間帯に寝るのではないか?という予想に基づきこの案を考えました。

 さすがに毎晩開催する訳にはいかない(キャストの負担的に)ので、参加希望者の都合の良い日時に合わせて開催しよう。という話です。

 予めこちらがなでなで睡眠を行える時間帯を提示しておく。月~木は21時~25時の1時間、金土は21時~26時。といったように。
 そして日曜の〇時にDMで「〇曜日の×時から希望します」のような形式で先着順で数名からの依頼を受け付けます。

 平日のなで睡需要があるのかどうかについての情報が得られるのも重要な点です。

案2. 一般的なイベント形式で開催する

 カフェとかバーのようなイベントのノリで、専用ワールドを開き、来たお客様を寝かせる。現在のVRChatの大多数を占めるイベント形式に合わせていく。
 ワールドを作るところから始めないといけないしキャストも必要。どうしましょうかねえ。キャストに興味ある人はわりとたくさんいた。お客様がどれだけ来るかは分からない。開催日時もよくよく検討する必要がある。


やれることはやりたい……が

 なんにせよ、予想と外れたということは理想と現実の間にギャップがあるのが原因であり、今はそれが『日時』なのではないかと仮定したうえで探るフェーズなのです。

 もしこれらの案でも需要が見込めないようであれば、日時以外にも参加に大きなハードルがあることになります。
 そこまで行ってしまうと、もはや生半可な気持ちで変えられるものでは無いと思うので、一連のイベントは凍結させることになるかもしれません。

 とはいえこうしてPDCAを回している分には、金銭授受の発生しないビジネスの皮を被った何かを扱っている気分を味わえています。
 なんか就活する前のインターンシップでも似たようなことした気がするなあ……などと思いつつ思考を巡らせるこの頃でした。誰か考えるの手伝って(本音)。


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