六歩目『進捗』

一か月ほど続いた鼻風邪が治まってきたような気がする。気がする、というのは自分の体になんとも朧な物言いだが、実際こうやって「治ったかな」と期待させて小躍りまでさせたところでまた出始めてズルズルと鼻をすすりながら生きて、というのを繰り返しながら今日に至ったのだから仕方がない。もうよくわからない。私の所有物なのだからもう少し言うことを聞いてくれてもいいものだろう。なあ、鼻よ。

オンライン授業は前期いっぱい続くようだ。通学で満員電車に乗ることがないのは利点だが、毎日机に張り付いてモニターを見続けるのはなかなか辛い。目が疲れる。こんなことを言っていてはデスクワークもできなかろうとは思うが、辛いものは辛いのである。

教授たちも大変だ。慣れない環境で顔も見えぬ反応も見えぬ学生たちに向けて講義をするのだ。評価もつけがたい。だから毎時間レポートを課す。授業をしっかりと受けていなければ書くことができないものだから、現状では最も有効な方法だ。学生は毎日家にいて時間を持て余しているだろうから、レポートを書くくらいのことは造作もないだろう、とこう考えるわけだ。有効な方法というのは須らく皆が使う。つまりどの授業のどの教授もレポートを課す。学生も大変だということだ。

とは言え今の生活にも慣れてはきた。体調も悪くない。順調に前進していると思う。

折角のnoteだ。近いうちに創作を始めよう。短編を何本か投稿したい。どこの誰ともつかないほんの何人かでも、読んでくれたら嬉しいな。

【今日の学び】 ヒラエス(hiraeth)

ウェールズ語。帰ることができない場所への郷愁と哀切の気持ち。過去に失った場所や永遠に存在しない場所に対しても。

(参照:翻訳できない世界の言葉 エラ・フランシス・サンダース著)

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