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「かかあ天下、うちの財務省は妻、女房の尻に敷かれる」に隠されているもの


・かかあ天下
・うちの財務省は妻
・女房の尻に敷かれる

これらのように、
妻のほうが上、妻のほうがえらいという表現は、
昔から笑いを誘います。

私も普段はこういう話を聞くと
ぷっと笑っちゃうんですが、

あとになって、ふと思うんです。

夫で言い換えると全然、笑えない話
になるんだよなーって。

・夫の天下
・うちの財務省は夫
・夫の尻に敷かれる


なんかいきなり寒々しい感じになって、
笑うどころかDVっぽい空気になってしまいます。

ここから何が分かるかというとーー、

もともと言われている、
・かかあ天下
・うちの財務省は妻
・女房の尻に敷かれる
 は、

「現実では女性が下なのに」という、
暗黙の了解があるから成り立つ逆説的な笑い
だということです。


庶民が政治家を揶揄するのは笑えるけど、
政治家が庶民を揶揄するのは笑えない。
その構図と似ています。

本来は、表面的にはフラットな関係だけど、
心の中では上下関係がしっかりある証拠でしょう。


言葉という葉の裏に、
日本古来からの思想がひっそりと隠れているのです。


経営ジャーナリスト・中小企業診断士の
瀬戸川礼子でした。

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