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自らをただの豚だと強く罵る


自分が、人生で1番面白かった時期がある。
ここでいう「面白い」は通常と少し意味合いが違う。
腹を抱えて笑うとか、何かを新しい事を体験するとか、そういう「面白い」ではない。

第三者から見て、
人間的に、
自分自身にエンタメ性がある事だ。


その時期の自分は飢えていた。
カラッカラで、尖りまくっていて、でも救われる方法も分からず毒を吐きまくっていた。

今思い出してもあれほど病んだ時期はない。
だが不思議なことに、追い詰められた人間ほど面白いのだ。
(じゃなきゃカイジなんて流行らん)

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当時私は22歳だった。
大学4生で、就活とバイトと学校をローテーションし、娯楽はネットの中だけだった。


全てが追い詰められていた。


大学が大嫌いだった。
4回生にもなると、授業が減りだんだんと学校に来なくなるのが普通だ。
だが、私は未だに1回生と授業を受けていた。

初々しい学生に囲まれ、ベテランが1人。
卒業必須単位を落とし続けた結果がこれだ。
自らを呪い、周りを睨みつけ、1人ポテチを貪りながら講義を受ける。

「一緒に卒業旅行しよう」

励ましてくれる友人さえ鬱陶しかった。


同時に、就職活動の時期でもあった。

スーツを身にまとい、面接へ向かう。
たった5分前に知り合った大人に自分を評価される辛さ。
小さいパンプスで狭い地下鉄に押し込められる痛み。
家に帰っても「どうだった?」と母の重圧。

地獄だった。
逃げ場がなかった。
逃げた先のネット空間に毒を垂れ流し続けた。

「友人:面接受かったwww」

地獄はどこまでも追いかけてきた。


全てがうまくいかず、ご飯も食べれない。
心身ともに乾ききった状態だった当時の私。

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だが、その時期の私にはキレがあった。
それに吸収率も。

飢えた人間は面白いもので、
その目で見たコンテンツは100パーセント以上に受け取るし、吐き出す勢いもすごいのだ。

スポンジと一緒だ。

今見ても当時のツイートはキレがすごい。
あの時期にやったゲームは記憶に焼き付いているし、生み出した言葉は尖っている。

終わった今だから言える。
あの地獄は「おもしろ」に必要なのだと。


今の自分はどうだ?

日々、のうのうと暮らして、可もなく不可もなくやり過ごし、自堕落な生活を続け、受容する事に慣れた自分。
豚だ。
家畜でしかない。

当時を思い出せ。
再び、コンテンツが100パーセント心に染み渡るあの感覚を取り戻せ。
自分の言葉の切れ味が増していく あの感覚を掴みたくないのか?

飢えが必要だ。
もっともっともっともっと!
孤独と、抑圧と、怒りが!!!!







警察に捕まった容疑者は、以上のように証言しているそうです。

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