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No.52 子供達に伝えてきたこと~「自分がどう思うか」「自分がどう感じるか」

22年前、長女が産まれた時に思ったことがある。
出産の翌日、入院中の産院で、私の顔を見上げながらコクコクと母乳を飲む小さな小さな赤ちゃん。
でもそこにはっきりとした意志があるのを何度も感じた。
「おっぱいを飲みたい」
「もういらない」
「今は寝かされるのはいや」
「抱き上げてほしい」
「この人じゃなくて、その人がいい」

「泣く」「泣き止む」という行為と、「ご機嫌」という在り方だけで周りに意志を伝えてくるのだけれど、この世に出て来てまだ24時間も経っていないのに、新生児に明確な「意志」があることにかなり驚いた。
赤ちゃんをなめてはいけない。いや、なめてないけど。

「この子は私の体を使って産まれてきたけれど、
私とこの子は全く別の人格なのだな。
この子と私の人生は全く別のものなのだな」
それをもの凄く感じた。
だから、いくら子供のことがかわいかったとしても、心配だったとしても、ああしろこうしろ、なんて言うことや、ましてや親の望む人生を押しつけるなんて絶対にしてはいけない。
この子の人生はこの子だけのものなのだ。
どう生きるかはこの子が決めるのだ。
そんな風に思った。
思ったというより、ガツンと知らされたような感じだった。

私も子供達にあれこれ言うことはあるけれど、
二人に望むことはずっと一つだけだ。
「幸せな人になってほしい」
これ以外には無い。

「人がどう思うかではないんだよ。
あなた自身が「幸せだなぁ」って感じているかどうかだよ。
もし誰かがあなたを見て「大変そう。可哀そう」と思ったとしても、
あなたが「楽しいな。幸せだな」と思っていたらそれでいいんだよ。
でも、人が羨ましがるような生活をしていても、あなた自身が「嫌だなぁ」って感じていたら、それは幸せではないよね。
だから、自分が楽しいな。幸せだなって思うことをしてね。
人がどう思うかではないんだよ。自分がどう思うかが大切なんだよ」
「わたしは幸せだなぁ」
そんな風に感じられる人でいてね。

子供たちが小さい頃、毎晩、布団に入った時にこう伝えていた。

今でもここは変わらない。
変わらないどころか真理だとさえ思う。

自分のことだとわからなくても、対子供になるとこういう言葉が出てきた。
子育ては自分育てとは言うが、本当にそうだと思う。
親という立場で子供と関わる時、気付かされることが多かった。

とか言いながら、私自身は自分が「楽しいな、幸せだな」ということもあまり出来ていなかったかもしれない。
「人がどう思うかではないよ」も、周りがどう思うかを気にすることが多かった。

「自分を大切にすること」の大切さ。
「自分の〝好き〟を止めないこと」
細々でも、ほんの少しでも、好きなものに繋がり続けることは、自分自身を大切にすることでもある。
経験したからわかるのだけれど、その情熱や喜びやわくわく感を通した「好き」との繋がりのエネルギーが一度切れると、繋ぎ直すのはとてもとても大変なのだ。
しかも、ウツになったりしたらもっと大変。
私もどんなに忙しくても、そのことが分かっていたら違ったのかな。
うーん……微妙なところだ。
ウツになったり、繋ぎ直す大変さを味わったからこそ、そう思うのだから。


自分の〝好き〟を止めないでね。

今日も幸せな一日でありますように。

Love & Peace,

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