見出し画像

あるオタクの目に『鬼滅の刃』はどう映ったか

国民的大ヒットを飛ばしていた『鬼滅の刃』も、ようやく最近は落ち着き始めた。

これを機に、オタクである僕から見た『鬼滅の刃』像がどんなものだったのか、どう変わっていったのか…みたいなことを纏めたいと思う。

おそらく一般的なものとは違うと思うので、興味があれば読んで欲しい。

~2019年3月(~TVシリーズ開始)

よく勘違いされることなのだが、オタクというのはそれぞれ専門分野が異なる生き物だ。

どういうことかと言うと、例えば僕の専門分野はゲームとアニメの2つだけである。ミリタリー、アイドル、鉄道、そしてマンガ等については、知識も経験も一般人と大差ない。

だから週刊少年ジャンプで連載されていた『鬼滅の刃』は、僕にとって長らくノーマークの作品だった。だってアニメじゃなくてマンガだから。オタクにとってこの2つは全然違うから。

それが変わったきっかけは、実はあまり良くないニュースである。

(ツイート内のURLはリンク切れしてるのでご了承を)

ufotableはアニメ制作スタジオのひとつで、URLのタイトルから想像できる通り、アニメ版『鬼滅の刃』等を手掛けている。個人的にも昔から好きで、僕にとって三大アニメスタジオと言えばジブリ、京アニ、そしてufotableだ。

そんなufotableに脱税疑惑…と言われて、作品公開への影響を心配しないワケがない。

その流れの中で意識するようになったのだ。2019年4月から始まる、『鬼滅の刃』というTVアニメを。

2019年4月~2019年9月(TVシリーズ放送中)

脱税疑惑がありつつも、TVシリーズの放送は予定通り始まった。

で、すぐに脱税疑惑とかどうでもよくなった

なんだこの超絶クオリティ…(恍惚)

作品の質さえよければ、割と色々吹っ飛ぶ。良くも悪くもオタクの習性ですね。

そして2019年9月、TVシリーズ最終回と同時に映画化の特報が流れ、僕らオタクは思ったのだ。

「煉獄さんが特報の時点で死亡フラグ立ててる!?」

2019年10月~2020年10月(TVシリーズ終了後~劇場版公開前)

死亡フラグはともかく、劇場版楽しみだな~まあ気長に待つか~…

多分忘れた頃に続報が出て、その瞬間またテンション上がるんだろうな~…

と、僕は当初思っていた。しかしなんだか様子がおかしい

まず、どうも椿鬼奴さんが『鬼滅の刃』のファンらしい、と聞いたところから始まった。

ふーん、そうなんだー…まあ長いことオタクやってるとね? 実はあのタレントがなんとかってアニメが好きで~とか、たまに聞くんだよね? その手のヤツじゃね?

そんなレベルじゃなかった

気付いたらニュースやら何やらで、『鬼滅の刃』は幾度となく取り上げられるようになっていた。

正直、一オタクである自分には、なぜ・どのように『鬼滅の刃』が一般に広まっていったのか全く分からない。

分からないし、同時に違和感を覚えた

いかに高クオリティと言えど、『鬼滅の刃』は数ある深夜アニメの1つでしかない。それが何で一般人気を集めてるんだ?

深夜アニメってこうなるもんだっけ?

2020年10月~(劇場版公開後~)

そうこうする内に特報から1年経ち、劇場版『鬼滅の刃』が公開された。

これがどれだけのヒットを飛ばしているかは、今さら説明するまでもないだろう。もしかしたら、今あなたがこれを読んでいることが大ヒットの証明かもしれない。

だが僕はといえば、しばらく劇場版を観ることができなかった。

前述の違和感と、たまたま喰らった人生初のギックリ腰と、自分達だけが良さを知っていたものがいつの間にか一般に広まった寂しさ(インディーズバンドが有名になると古参ファンの間でよく発生するヤツ)が相まって、なかなか映画館まで出向く気にならなかったのだ。

それでもなんとか重い腰を上げ、ようやく鑑賞する気になった頃には、公開から2ヶ月も経っていた。

良い作品だった

違和感もギックリ腰も寂しさも、このクオリティの前では些事!

繰り返すが、作品の質さえ良ければ、割と色々吹っ飛ぶのがオタクの習性である。こんな良いなら、ぐだぐだ言わずもっと早く観ればよかった…

そして初速から大方が予想していた通り、劇場版『鬼滅の刃』は興行収入歴代1位を記録することになる。

現在

今では人気も少し落ち着いてきたが、それでもまだ根強さはある。

「来月の節分に絡めて何かあるのでは?」と予想している人もいるし、TVシリーズ第二期や劇場版第二弾が制作されてもおかしくはない

もしそうなったら、世間で取り上げられることも少しずつ減ってるし、今度こそ忘れた頃の発表で一気にテンション上がるんだろう。

それまで気長に待とうかな…でも記憶が薄れる前に、『鬼滅の刃』像がどんなものだったか、一度まとめておこうかな…

そうやって書いたのがこの記事だ。

山なし落ちなしで申し訳ないけど、これで終わり。

よろしければ、是非お願いします。