恐怖の逆さセダン
12月16日
カルバリーへの出発は明日の予定。だが、早朝の待ち合わせ場所の集合時間に間に合わないため、Jという韓国人の友人の家に泊めてもらうことになった。こちらの休日のバスは本数が限られていて、不便だ。
午前11時、G.P.O.で待ち合わせし、そこからレンタカーを借りて彼の家へ。彼のホームステイ先は、ボブという明るく気さくなオージーの家だった。心地よい疲れと、明日への期待を胸に、深い眠りについた。
12月17日
冒険とは思いもよらない出来事をもたらすことがある。そしてこの日、まさにそのような日となった。朝8:30、セントマークスに集合の予定だったが、皆が揃ったのは9時を回ってから。メンバーたちは日本人と韓国人に分かれて2台の車で北に向かって移動を開始した。
我々の車には、在日韓国人のヘンジャ、日本語が堪能なムンス、中国系日本人のユミ、カズエ、そして私という構成だった。
夕方を迎える頃、韓国人たちの車がどんどんと遠ざかり、その姿を見失ってしまった。
あれこれ考えながら進む中、ショッキングな光景が私たちの目の前に広がった。路肩に白いセダンが逆さまに転倒している。一瞬、息が止まるような恐怖を感じたが、車から出てきた韓国人たちが全員無傷であることを知り、胸を撫で下ろした。それはまさに奇跡としか言えない事態だった。
この驚きの出来事を受けて、これからの5日間がどんな展開を迎えるのか、私たちの中に不安と期待の入り混じった感情が湧き上がった。それでも、夜になり、目的地のカルバリーに到着。その日はコテージ風の宿泊施設で、事件の余韻を引きずりながらも眠りについた。
12月18日
この日はカルバリーの辺りをぶらぶら散策したり、昼寝したり、好きなものを食べたりしてボケーっとしながら過ごした。昨日の事故は多少尾を引いていたが、韓国人チームはタフで通常モードに戻っていた。
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