《コップ一杯》

夢見心地のまま
コーヒーを飲みながら
窓の外をながめてた
いい天気
のどかだね

部屋にずっといると
外の世界の美しさに
怯えるような
気持ちになって
一歩も出られないような
感覚が飽和したけど
いつも
憧れを感じていた

やればできる
それが母の口癖 
だけど
なにかを始めることはなかった
永遠にこの日常から
抜け出せないと思っていた

窓の外の世界に
穏やかな空間に
含まれたかったんだ

無機質になりたかったのは
感覚が暴れていたから

浮かび上がるのは
後ろ向きの感情ばかりで
嫌気がさしていた

何がどうなって
今の自分になったのか
よくわからない
でも
生きててよかった
正解だったと思う

あくびは出るけど
ため息はしなくなった

たぶん
こんなことは
普通の人には
当たり前のことなんだろう
僕に限ったことではなくて

それでもかまわない
何も感じなくていい
僕にわかれば
僕がわかっていたら
それでいいんだ

今朝も曖昧だね
相変わらず
けど
退屈はしてないよ

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