《イカロスの翼》

誰もが
目を背けるような
『ぼくをみて』

醜いアヒルじゃないよ
翼なんか
何処にも生えてない
一生飛べないから

みんな
オブラートに包まれた
世界の隅っこに
独りぼっち

いつも
誰かを探してる
『いないないばー』

お父さん
お母さん
名前を呼んでも
答えてはくれない

もう一人のぼくが
じっと天井を睨んで
黙り込んでる
『怒ってるの?
泣いてるの?』

真夜中になると
ぼくの姿は
闇に閉ざされた
君の場所からは
なにも見えない

ぼくは
君の美しい顔を
じっとながめてる

『君はきっと
飛べるようになる
大空を羽ばたく
鳥になる』

今がどんなに
つらくても
君には
翼が生えている

『ぼくとは違う・・・・・・』

その翼の歌なら

音楽の授業で
先生に習ったよ

太陽は光り輝いてる
この世界を
明るく照らしてる
だけど
『あまり近づかないで』

まるで
ソフトクリームみたいに
翼が溶けちゃうよ

たとえ
空を飛んでも
死んじゃったら
意味がないよ
『意味なんていらないよね?』

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