「プロジェクト・ヘイル・メアリー」読了

アンディ・ウィアーのSF小説「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んだ。

アンディ・ウィアーと言えばリドリー・スコット監督マット・デイモン主演で映画化した「オデッセイ」の原作である「火星の人」の作者といえば分かる人も多いと思う。

「火星の人」「アルテミス」に続く3作目であるが僕は「アルテミス」は未読だ。評判が悪いのは本当だろうか・・・。

で、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」であるがこれは間違いなく傑作SFだ。いい作品を読んだという気分しかない。

「火星の人」が良かったのは孤独なミッションで絶望的な状況にも関わらず終始ポジティブであるところだろう。SF作品に科学は必須だけどそこにユーモアを多く加えたのが斬新であり楽しかった。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」もそこは受け継がれている。

目覚めたら一人ぼっちで宇宙船の中。記憶はない。
少しずつ科学の知識と記憶を辿ってミッションを思い出していく。

「火星の人」は自分との戦いだったが、本作は人類を背負っている。
絶望的な状況に何度も見舞われるがそこはアンディ・ウィアー。
読んでいても決して落ち込まない。最後までポジティブに読めてしまう。

SFの科学バックグラウンドもしっかりしてる。生物学、工学、物理学その他諸々満載だ。全然難しいことはないし現代の技術ばかりなので読んでていて納得できるものばかりなのも嬉しい。

上下巻のボリュームだけどあっという間に読めるほど楽しい。
2022年の最初にふさわしい本だった。


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