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『専門紙点検予想』と馬場状態【番外編5】

4月4日に行われた大阪杯(GI)の『専門紙点検予想』を改めてみていただくと以下の通りであった。

2021年4月4日[2回阪神4日11レース]
____________◎○▲△[点数]
01.モズベッロ    ___1[_1] 【2着】
02.サリオス     _17_[25]C
03.アーデントリー  ____[__]
04.ブラヴァス    ___2[_2]
05.ペルシアンナイト ___7[_7]E
06.ワグネリアン   ___7[_7]E
07.コントレイル   8___[40]A【3着】
08.レイパパレ    ___8[_8]D【1着】
09.クレッシェンドラヴ___1[_1]
10.カデナ      ___1[_1]
11.ハッピーグリン  ____[__]
12.グランアレグリア _71_[31]B
13.アドマイヤビルゴ ___5[_5]

昨年無敗の三冠馬となったコントレイル[A馬40点]、昨年の短距離女王グランアレグリア[B馬31点]の出走で2強での決着という見方もあったレースである。

結果としては、レイパパレ[D馬8点]が1着、モズベッロ[_馬1点]が2着、コントレイル[A馬40点]が3着、グランアレグリア[B馬31点]が4着、サリオス[C馬25点]が5着と[A馬]〜[D馬]の4頭が掲示板に載っているのであるから、想定の範囲内の結果ではある。

ただ、馬券を購入する上で、モズベッロ[_馬1点]が2着に来たことを、どの程度予測できたのかというところがポイントであるといえる。

グランアレグリア[B馬31点]には、距離の不安がないわけではなかったが、コントレイル[A馬40点]に関しては、休み明け初戦ということ以外に、目立った不安材料がなかったように思える。そこで、今回の大阪杯(GI)の一番気にすべき点は、馬場状態が「」であったというところだと思う。

そこで、馬場状態ごとに『専門紙点検予想』の結果を確認してみることにする。

まず、2020年に『専門紙点検予想』で予想可能であった「全2167レース2188通りの結果」は、以下の通り。

全2167レース2188通り中[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった結果
 馬連確率:0.644(2,188通り中1,408回)
 3連確率:0.430(2,188通り中941回)
	1着	  2着	3着	  勝 率	    連対率	  複勝率
A	690	  398	290	  0.315 	0.497     0.630 
B	386	  382	281	  0.176 	0.351 	  0.479 
C	261	  302	278	  0.119 	0.257 	  0.384 
D	215	  262	251	  0.098 	0.218 	  0.333 
E	151	  174	202	  0.069 	0.149 	  0.241 
F	135	  152	193	  0.062 	0.131 	  0.219 
_	350	  518	693	  0.160 	0.397 	  0.713 

これを基準に、「良馬場」「稍重馬場」「重馬場」「不良馬場」の4パターンで結果がどの程度変わってくるのかを検証してみる。

●良馬場での結果

良馬場で行われたレース1422通りの結果は、以下の通りである。

良馬場で行われたレースで[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった結果
 馬連確率:0.658(1,422通り中935回)
 3連確率:0.448(1,422通り中637回)
	1着	  2着	3着	  勝 率	    連対率	  複勝率
A	453	  244	189	  0.319 	0.490     0.623 
B	264	  243	187	  0.186 	0.357     0.488 
C	152	  205	182	  0.107 	0.251     0.379 
D	151	  186	164	  0.106 	0.237     0.352
E	 97	  118	131	  0.068 	0.151     0.243 
F	 96	   98	144	  0.068 	0.136     0.238
_	209	  328	425	  0.147 	0.378     0.677 

[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった馬連確率、3連確率とも「全2167レース2188通りの結果」よりもわずかではあるが、良い値を示している。

その上、[A馬]〜[F馬]の勝率、連対率、複勝率とも「全2167レース2188通りの結果」とさほど差のない結果だが、[_馬]([A馬]〜[F馬]以外の馬)の勝率、連対率、複勝率がそれぞれ低くなっている。

つまり、良馬場でのレースは、「全2167レース2188通りの結果」を鵜呑みにして良いと思われる。

●稍重馬場での結果

稍重馬場で行われたレース395通りの結果は、以下の通りである。

稍重馬場で行われたレースで[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった結果
 馬連確率:0.623(395通り中246回)
 3連確率:0.418(395通り中165回)
	1着	  2着	3着	  勝 率	    連対率	  複勝率
A	128	   81	 54	  0.324 	0.529     0.666 
B	 56	   71	 60	  0.142 	0.322     0.473 
C	 59	   46	 48	  0.149 	0.266     0.387 
D	 36	   42	 47	  0.091 	0.197     0.316
E	 26	   28	 37	  0.066 	0.137     0.230
F	 18	   28	 22	  0.046 	0.116     0.172 
_	 72	   99	127	  0.182 	0.433     0.754  

[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった馬連確率、3連確率とも「全2167レース2188通りの結果」よりもわずかではあるが、悪い値を示している。

その上、[A馬]と[C馬]の勝率、連対率、複勝率とも「全2167レース2188通りの結果」を上回ってはいるが、[B馬]の勝率、連対率、複勝率とも明らかに良くなく、[D馬]〜[F馬]はさほど差はないが、それぞれ「全2167レース2188通りの結果」を下回っている。[_馬]([A馬]〜[F馬]以外の馬)の勝率、連対率、複勝率もそれぞれ高くなっている。

つまり、稍重馬場でのレースは、「全2167レース2188通りの結果」に比べて、[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まる確率がわずかではあるが下がっている。

●重馬場での結果

重馬場で行われたレース205通りの結果は、以下の通りである。

稍重馬場で行われたレースで[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった結果
 馬連確率:0.639(205通り中131回)
 3連確率:0.380(205通り中78回)
	1着	  2着	3着	  勝 率	    連対率	  複勝率
A	 63	   40	 22	  0.307 	0.502     0.610 
B	 36	   40	 15	  0.176 	0.371     0.444 
C	 27	   26	 28	  0.132 	0.259     0.395 
D	 18	   22	 25	  0.088 	0.195     0.317 
E	 13	   15	 18	  0.063 	0.137     0.224 
F	 11	   17	 16	  0.054 	0.137     0.215 
_	 37	   45	 81	  0.180 	0.400     0.795

[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった馬連確率、3連確率とも「全2167レース2188通りの結果」よりもわずかではあるが、悪い値を示している。馬連確率は、「稍重馬場で行われたレースの結果」より良いが、3連確率は、「稍重馬場で行われたレースの結果」より悪くなっている。

その上、[A馬]〜[F馬]の勝率、連対率、複勝率とも「全2167レース2188通りの結果」とさほど差はないが、全般的に「全2167レース2188通りの結果」を下回っている。その結果として[_馬]([A馬]〜[F馬]以外の馬)の勝率、連対率、複勝率がそれぞれ「全2167レース2188通りの結果」より高くなっている。

つまり、重馬場でのレースは、「全2167レース2188通りの結果」に比べて、[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まる確率がわずかではあるが下がっている。特に3連複(もしくは3連複)で[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まる確率は、下がっている。

したがって、重馬場でのレースでは、3連複(もしくは3連複)より馬連(もしくは馬単)の方が、「全2167レース2188通りの結果」に近い結果を得られる。

●不良馬場での結果

不良馬場で行われたレース128通りの結果は、以下の通りである。

稍重馬場で行われたレースで[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった結果
 馬連確率:0.516(128通り中66回)
 3連確率:0.336(128通り中43回)
	1着	  2着	3着	  勝 率	    連対率	  複勝率
A	 33	   25	 20	  0.258 	0.453     0.609
B	 22	   25	 14	  0.172 	0.367     0.477
C	 19	   14	 14	  0.148 	0.258     0.367
D	  8	    8	 12	  0.063 	0.125     0.219
E	 12	   10	 13	  0.094 	0.172     0.273
F	  6	    7	  8	  0.047 	0.102     0.164
_	 28	   39	 47	  0.219 	0.523     0.891 

[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まった馬連確率、3連確率とも「全2167レース2188通りの結果」よりも明らかに悪い値を示している。

その上、[A馬][D馬][F馬]の勝率、連対率、複勝率とも「全2167レース2188通りの結果」に比べて悪くなっている。[B馬][C馬][E馬]は、勝率、連対率、複勝率において「全2167レース2188通りの結果」と同等もしくは上回っている項目もあるが、全般的に大幅に良くなっているわけではない。その結果として[_馬]([A馬]〜[F馬]以外の馬)の勝率、連対率、複勝率がそれぞれ「全2167レース2188通りの結果」より目立って高くなっている。

つまり、不良馬場でのレースは、「全2167レース2188通りの結果」に比べて、[A馬]〜[F馬]の組み合わせで決まる確率が大きく下がっている。

したがって、不良馬場でのレースでは、購入を見送るのが賢明で、どうしても馬券を購入したい場合は、「全2167レース2188通りの結果」よりも[A馬]〜[F馬]での組み合わせだけでなく、[_馬]([A馬]〜[F馬]以外の馬)にもそれなりに注目しておく必要があると言える。

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