せりは

健忘録

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タイトル

昔書いてた小説のお気に入りの序文を載せるだけ。ちょっとだけ性的な雰囲気を匂わせるものがあるので閲覧注意。 1 俺達の関係を一言で表すなら、"同級生"という言葉が一番適切だろうか。 高校へ入学して同じクラスになったものの特に関わることは無く、初めて言葉を交わし互いに存在を認識したのは、入学して初めての中間考査が迫っていた5月の頃。俺が教科書を忘れて放課後教室へ戻ってきた時だった。 俺が教室へ入ると、ヘッドホンをはめて窓の外に浮かぶ夕日を眺めるキリッとした横顔が視界に入り、おも

    • 灰色

      世界が灰色に見える。色があるように見えても、私の目にはどうもやはり色を失ったモノクロの世界にしか見えなくて。 これがいつからなのかは覚えていない。心境の変化なのか、はたまた仕事環境の影響なのか。それすらも分からない。いや、心境の変化というのは嘘では無いかもしれない。 ここ最近の私を振り返ってみる。 二十数年間生きてきた私の思考は、あまりにも後ろ向きだった。否定的、消極的、ネガティブ。言い換えればそのようなものだ。自分に自信が無く、己を信用できない。「これは私ではない」と自身