Doors to the future - 2 -
初戦。
ワクワクしながら会場に向かいましたので、まあ、それは雨ですよね。Twitterやここに遊びにきてくださる方は私の雨女っぷりはもうしっかり刻み込まれている気がします。
この日だけはエンドのスーパーシート席だったのですが、今までの国際大会と違って広告のパネルの高さが低くなって、前の席でもコートがよく見えるように変わっていました。言っても、言っても変わらないと期待をしてなかった分、小躍りするほど嬉しかったです。
コートが近いのは嬉しいです。
選手の表情がよく見えたり、今は声がよく聞こえて試合中にこんなふうにコミュニケーションを取ってるんだ、ということにも気づくことができますから。とはいえやっぱりコートの全体像は見えた方がやっぱり嬉しいです。
少しづつでも現場で伝えてきたことが届いてるのだとしたら、やっぱり諦めずに伝えていくことも大事なことなのかもしれません。
もう一つ、試合を見るという視点での変化は線審がいなくなったことです。インアウトの判定は全て映像で行われチャレンジも無くなりました。これは試合時間を短縮するという意味で選手やテレビ放映にもプラスだと思いますし、観客が試合を見るという視点でも視界がひらけてとってもいいことだなと感じました。
そんな環境の変化に試合が始まる前からワクワクでいっぱいでした。
残念ながら日本スタートコート側ではなかったですが。
初戦のイラン戦は負けられない試合です。
相手の状態がどうあれ、同じアジアのチームには勝っておきたいレギュレーションですし、アジア選手権でまた当たることを考えてもきっちりと結果を残そうと思っていることは監督やメンバーのインタビューからも伝わってきていました。
予想通り日本のスタメンは現在、考えうるベストメンバーでしたね。
🇮🇹リーグの試合の関係で合流の遅れた祐希くんと藍くんが2023年の代表ユニフォームを着て登場するのはやはりテンションが上がります。二人がリーグでどんな風に戦ってきたかを見てきたからこそ(眠い目をこすりながらw)、彼らが同じコートに立ったらすごいことが起こるんじゃないかと勝手に妄想してたからかもしれません。
イラン相手に3-0でストレート勝ち。
試合が終わった時、その圧倒的な強さに正直なところ驚いていました。イランの戦力が十分でなかったこともあるかもしれませが、日本だって合流が遅れた二人と合わせられた時間は決して長くないですし、当日、体調不良だった高梨くんを欠いた状態で13名で戦い抜きましたがそんな小さなトラブルがあったことも感じませんでした。
私がこの試合で驚いたのはサーブがあんまり入らなかったのにもかかわらず試合を常に有利に進めることができたということでした。昨年までのこのチームの勝ちパターンはサーブで相手を殴り倒して、しつこいくらいに拾って点数に繋げていくという形でした。
ですが、この日は祐希くんも西田くんもあまりサーブが走らなかったのですが、それでも終わってみるとちゃんと勝ちを掴んでいました。このチームの強さのレベルがちょっと変わったなという印象も受けました。
これが初戦だなんてこの後、どうなっちゃうの?と期待値が一気に膨らみましたよ。
関田くんのトスが祐希くんが合わないなと感じた場面もありましたが、インタビュー記事を読んで、去年よりも跳べるようになったからという頼もしい彼の言葉にこのチームが開けた未来の扉がとてつもない場所につながっているのではないかと感じてました。
そしてもう一つの嬉しかったことは藍くんの成長でした。
東京オリンピックの印象が強いことや、祐希くんや西田くんと比べるとやはり前衛での攻撃力が劣ると言われ続けましたが、今年の藍くんはそんな言葉を払拭させるプレーを初戦から見せてくれていました。
私もイタリアで見た時に身体つきが変わったなとは思いましたが、PADOVAというチームにいると周りとの比較で華奢に見えたりもしましたが、日本のチームの中にいるとそれもとてもはっきりと見えるくらいの変化になってましたよね。
この年代の男性アスリートが恐ろしいスピードで進化してくのをいろんな競技の選手で見てきました。藍くんも進化した姿を日本でたくさんの人に見てもらえて本当に良かったです。
日本のチームの守備の要としての姿や乱れた2段トスですら確実に決めるための引き出しを増やして決め切る姿をたくさん見れた初戦になりました。何目線だよ、と怒られそうですが彼が頑張ってきたことが形になってみてる人に伝わっていくというのは本当に嬉しいことです。
そして甲斐くん。
伸び代しかない彼がピンサで出てきて、ニコニコしながらも強いサーブを打ち込む姿は相手にとっても脅威でしかなかったんじゃないでしょうか?これからOHとしてコートに立つ日もくると思うのですが、その動じないメンタルで日本の19歳の新星が出てきたことを世界にも知ってもらいたいですよね。
このチームはこれからもきっと面白くなり続ける。
そう信じられるチームです。
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