強くなるために必要なこと - Padova vs Monza -

一転、月曜の朝。
少し吹っ切れない思いを抱えながら、自分自身の朝のルーティーンを黙々とこなしながら、誰かを応援するときのしんどさを思い出していました。

応援してる選手が辛そうにしてる時はやっぱりしんどいです。もちろん、それがたとえば成長の過程だと分かっていても。それを乗り越えて新しい何かを手に入れるんだということが分かっていたとしても。

そんなことを感じる敗戦でした。
チームは3連敗。
何か深いぬかるみにハマってしまったように上手く回らないチーム状況になっています。何が起こっているんでしょうね。

もともとPadovaは開幕前の選手獲得に失敗しているともいわれた期待値の低いチームでした。それが開幕戦から相手の準備が整っていない中、ジャイアント・キリングでModenaやLubeにフルセットで勝ったことでたぶん他のチームからの警戒も一気に高まったのではないでしょうか?とくにその快進撃の中心にいた昨シーズンのフル出場がリベロだった日本のOH、高橋藍という選手がここまでの活躍をするとは思わなかった人も多かったのではないかとも思います。

でももう状況は違います。
相手チームは彼が何ができるか、何ができないかを知っています。彼に気持ちよくプレーをさせることがどれほどの驚異になるかも映像や数字を通じて理解しているでしょう。
どうやって彼に仕事をさせないかをどのチームも考えてくるはずです。
サーブで狙わないチームも、ブロックを厚くするチームも、彼の得意なコースにボールを拾える選手を配置するチームも出てきました。

そんな中でも彼自身もそれに対抗できるようにいろいろと試行錯誤している状態なのではないでしょうか?だから、いい時間帯も、悪い時間帯もある。シーズン序盤に見せてくれたようなプレーは簡単にはさせてもらえないのだと思います。

でも、それを経験して、新しい武器を手に入れるために彼はコートに立っているはずです。身長というハンディを背負いながら、世界最高峰と言われるリーグで戦うことを選んだのは彼自身です。
そう強くなるために。

それに勝てないのは彼だけの問題ではありません。
チーム全体として勝つために足らないものがこの試合にあっただけのこと。彼のパフォーマンスが極端に悪いなら、変えたらいいんですよ、他にもメンバーが居るわけですから(実際に変えられるときもありますよね?)。
それでも彼がコートに立ち続けているのは、彼でなければできない仕事があると思われているからでもあると思っています。他のOHに変えても守備で崩壊して、彼をコートに戻しているセットがあるのも事実ですしね。

Padovaはこのメンバーで勝っていくために何をしなければいけないか、何を強化する必要があるのか、チームとしてできることをもっともっと追求していくのでしょうね、このリーグに残るために。

それと同様に彼自身は自分が何を手に入れるべきか、何を克服すべきかをまた考えて、練習の中で確認して、次にチャレンジするんだと思っています。

強くなるってさ、簡単なことじゃないですよね。
石川先輩だって、ずっといまの石川祐希じゃなくて、いろんな経験を経ていまがあるわけですし。

本来なら大学で戦っててもおかしくない彼は、自分の可能性を信じて、自分がたどり着きたい場所を目指して、Try & Errorを繰り返しているのでしょう。だからやりきった笑顔が見れなくて寂しい気持ちはあっても、うまく行かないことを自省しているんだろうなと感じたとしてもそれは、バージョンアップした彼を見るための過程だと思うことにしています。

強くなっていく誰かを応援することは見る側もそれなりのパワーがいること。時にはそのしんどさを共感して苦しくなることもあります。そういうものも全部、ひっくるめて応援の醍醐味かもしれません。

彼が安定感のある強さを見せるにはう少し時間が必要なんじゃないかな?と思っています。
それでも、成長は早いほうだと思ってるので、心配してないですよ、深くは。

チームとして、個人として、強さを次に見せてくれるのを楽しみにしてます。そして、仲間と笑顔で讃えあえる姿が見れたら最高だな。

ゆっくり休んで、美味しいものを食べて、好きな音楽にでも浸って。
散歩で気分転換したり、ゲームに没頭したり、オフをのんびり過ごしてくださいね。

それがつぎへの活力になるはず。
私も応援し続けられるエネルギーをもちつづけるために自分のメンテナンスは続けていこうと思います。






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