ECHO - First Match as Outside Hitters 3-

石川祐希の凄さはプレーの上手さだけじゃないんですよね。
嗅覚のようなものが鋭くて、この試合のこの場面は絶対に譲ってはいけないという場面で一気にギアを上げて、びっくりするくらいの集中力とパフォーマンスが出せることだと思っています。

たとえばオリンピックのイラン戦でも、今年のVNLでも、世界選手権でも、それ以前の試合でも幾度となくそういう場面を見てきました。
それが石川祐希という稀有な存在なのだと思っています。

この試合で彼がそのパフォーマンスを見せてくれたということは彼にとってもこの試合がどれほど重要だったかを示すバロメーターだったのではないでしょうか?そう、まさに負けられない1戦。
それはMilanoというチームとしてもそうでしょうし、代表を長く率いてきたチームの先輩として後輩にはまだまだ負けたくないはずです。まけずぎらいですしね。
やっとイタリアリーグでアウトサイドヒッターとしてコートに立って戦っている藍くんに早くここまで来いと言ってるようなプレーの連続でした。

藍くんも必死に戦い抜いていましたが、彼も、チームも勝つために必要なものがまだありそうでしたね。
一人のプレイヤーとしてのレベルはあっという間に上がったけれど、経験でしか積み上げられないものとか、特にコートの中の支配力みたいなものは祐希くんの方に軍配があがった試合だったんじゃないかなと思いました。

途中、祐希くんがコートを去った後も彼が残した熱量がそこに残っているようで、Milanoはそのまま3-1でこの試合を勝ちきり、願わくばもっとこの試合を見ていたかったのでフルセットになってほしいとも思ってましたが、その願いは叶いませんでした。

とても見ごたえのある2人の対決でした。
自分が想像していた以上に感情が揺さぶられる試合でもありました。
こういう試合を見ると体力消耗しますよね、しかも夜中ですし。

それでも今シーズンにもう一度、それが見れることにいまからワクワクしかありません。

(なぜか、つづく)



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