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【唐突】白浜日帰り一人旅【前編】

「そうだ、旅行しよう」
それは前日の朝、出勤前に突然思いついた。
マンネリの日々にさすがに嫌気がさしたのだ。
お金貯まったら旅行しようなどと常々思っていたが、固定観念に囚われていた。旅行なんて一日でも十分に行ける。今すぐ行こう。
神戸から一日で行ける一番遠い場所を探したら、白浜がギリギリ行けそうな観光地だった。決まりだ。

ということで今回は唐突に決まった日帰り白浜旅行記を書いていく。

休日の早起きと強運

5時半に起きた。7時40分に大阪から出る特急列車の始発に乗るためだ。
休日にこんなに早起きすることなどまずない。仕事の日ですらせいぜい7時起きだ。この非現実感にわくわくする。

大阪駅はたまに利用するが、どこに特急列車が来るのかは知らない。小腹が空いたし、20分ほど時間があるので駅そばでも食べてから行こうかと悩む。…いや、コンビニでパンでも買うか。
セブンイレブンで3つ入りのハムロールを買い乗り場を探し始めるが、電光掲示板に私の乗る「くろしお」の文字がない。そこで特急列車は別の乗り場から出ていることを初めて知る。
焦った。駅そばを食べていたら確実に逃していた。結局乗り場は大阪駅から15分ほど歩いたところだった。
こういうとき、つくづく自分は強運だと思う。
強運というか、直感力が鋭いというか、一瞬の判断が功を奏すことがままある。

無事電車に乗り込み周りを見渡すと、平日にもかかわらず意外にも満席状態でスーツ姿の人が多い。仕事で特急列車を使う人がこんなにいるのか。まあいるか。自分の世間知らずぶりは、こういうときにある種の感動を生むから嫌いではない。
さて、ハムロールでも食べるか。
発車したタイミングで乗客の数人がガサゴソと朝食を取り出し始める。
ふと斜め前のサラリーマンを見ると、私とまったく同じセブンイレブンのハムロールを頬張っている。店もパンの種類もごまんとあるのに、わざわざ3つ入りのハムロールが被ることがあるのかとちょっとおかしかった。

三段壁

家から約3時間半、ようやく白浜に辿り着いた。
当初はノープランだったが電車の中でいろいろと調べ、三段壁から海沿いに白浜駅へ戻るルートを取ることにした。
バスに乗り込んで数分、また重要なことに気づいた。「バスの1日乗車券買えばよかった…」白浜は基本的にバス移動だとネットで見たのに。
時すでに遅しかと思われたが、調べてみると普段利用している乗換案内アプリで1日乗車券を買えることが判明。また強運ぶりを発揮してしまった。
そんなこんなで最初の目的地の三段壁にやってきた。

海!!きれいすぎる!!
実は白浜に来たのは初めてだ。
こんなにきれいだとは思わなかった。
沖縄のようなエメラルドグリーンの海とはまた違った、深い青色と荒々しい波が力強い海。どちらにしろそれぞれの美しさがある。
地元の神戸は港町というだけで海は苔色で、お世辞にもきれいとは言えない。
こんな海が毎日見られる和歌山県民が羨ましい。

三段壁洞窟

三段壁洞窟には弁才天様が祀られていて神秘的だ。
手水が温泉水でなまぬるい。さすが温泉街。口に含んでみると味は海水のそれだった。

三段壁は自殺の名所と言われているそうだが、昼間は人が多く賑わっていてまったくそんな雰囲気は感じられなかった。

千畳敷

三段壁から15分ほど歩いて千畳敷へ。
12時前でお腹もすいていたので『海鮮家 千畳』というご飯屋さんでマグロカツ定食をいただく。
マグロカツは初めて食べたが、お肉のカツより好きかもしれない。あっさりしていて食べやすい。
しかも海を眺めながら食べられる、最高のロケーションだ。

海鮮家千畳の梅おろしマグロカツ定食

千畳敷はかなりエキサイティングだった。
強風、高波。
わりと危ない状況なのに柵や立ち入り禁止区域がなく、波打ち際まで近づける。こんな場所日本ではあまりないのでは?と無知ながら思う。
長い年月をかけて荒波に浸食された岩肌がめちゃくちゃかっこいい。
巨大な岩を渡り歩いたり登ったりと、自由度の高さがとてもよかった。

千畳敷
岩の模様がかっこいい
海きれい



〜後編に続く〜

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