【ファイル.05】 さぁ開演です。
扉 (幕開け) 上がり框 (舞台)
玄関 それはリアルなステージ。
コロナ禍のこと
門の脇にあるインターホンを押したあと返事があり玄関から女性が受け取りに出てきた。
今日のステージは玄関アプローチから門に施錠トビラがアルミタイプでのやりとり。
門のトビラを開かずその上から手渡す流れ。
今日の演者はコロナ禍対応の装い。
凝っている。徹底している。
手作りハンドメイドの防護服仕様
不織布マスク、フェイスガード、ビニール手袋
空気感染警戒中なのだろう
手振り身振りの徹底ぶり
玄関から門までいそいそとやってきて
渡して頂戴アピール。
住所とお名前が間違いない事を確認して
印鑑もサインも要らないと告げて
手渡した。
受け取りも極力手に触れる面積を最小限に抑えるような受け取り方。
お辞儀もそこそこにスタスタと袖に引っ込んで行った。
お見事!
数秒のやり取りで瞬間芸のようでもあった。
観客の網膜に焼き付ける見事なステージだった。
強いて言えばアプローチのランウェイがとても短いのが残念だったくらい。
余韻を楽しむように私はその後ろ姿、そして玄関の向こうに消えていく様を見送った。
無声映画を映画館で観る思い。
感慨深い舞台だった。 リアル。
私はバイキンを(ウイルス)運ぶ悪い役だったか?
きっとあの人は医療関係者で自分の職場で自らが感染源にならないよう必死に努めているんだろう。
コロナ前では考えられない舞台だった。
観者が演者と一体となるステージ。
そんな貴重な体験をリアルに観せて頂きました。
ありがとうございました。
(*ˊ˘ˋ*)。♪:*° 缶 2024.1002
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