娘の歌声にイラッとしてしまったワケ
娘が、あまり上手とは言えない歌を歌っているのを耳にした時、私の中で、押さえられない感情?恥ずかしいさ?怒りのようななんともいえない感情が込み上げてきた。
このことがきっかけで、自分の怒りの感情のもっと奥深くに眠っている感情と向き合うことになった。
目の前にイラッとさせられる人が、現れた時。私をイラッとさせた人ばかりに目がいってしまうけれど。イラッとさせた人のどこが悪いとか、間違ってるところを探して、その人を正したくなったりする。そのことばかりに囚われていると、自分の内側の心となかなか向き合えない。
とりあえず、イラッとさせてきた人の行動に対して、正しい、間違ってるいるとかを脇に置いといて…。
その人のどんな言葉、行動にイラッとした?
心の深くを探っていくと、
私の場合、子供の頃の嫌な出来事と
今、目の前で起きている、
嫌な出来事と重なる。
子供の頃に親に言われて傷付いたこと。
子供の頃、抱えていた寂しさ。
子供の頃、ホントは辛くて、嫌だったのに我慢し続けて、自分の感情を押し殺してきたこと。
私の娘が、お世辞にも上手とは言えない歌を歌っていた時。
何故か、もの凄いイライラの感情がフツフツと湧き上がった。
えっ?なんでだろう??
可愛い娘が、一生懸命に歌っている姿を見てイライラするってどういうこと??
私にとって理解不能な自分のこの感情は、
一体どこから出てくるの??
自分の幼かった頃を振り返る。
私は、自分で作ったデタラメな歌を思いっきり歌うのが好きだった。
一人で部屋で気分良く、思いっきり歌っていた時に、その歌声が両親の耳に入ってしまった。
そうしたら、両親に
音痴。下手くそ。
そんな言葉を投げ掛けられ、私は人前で歌うことが物凄く怖くなった。音楽の授業で人前で歌わされるテストは、かなりの苦痛だった。だから、音楽の授業は、大嫌い!!
ホントは、歌うことが大好きだったのに。
でも、中学の頃だったか、音楽の先生が音楽とは、音を楽しむもの。って言っていて。その言葉を聞いて、思った。上手い、下手は別として、まわりから何も評価されることがないとしたら、音楽って嫌いな人ってこの世の中にいるの?
私の人前で歌う恐怖が解されたのは、高校生の頃。カラオケが流行り出して、友達と行くことになった時。めちゃくちゃ緊張。どうせ私は音痴だし。開き直って歌ってみたら、お友達に上手だねって言ってもらえて。涙が出るほど嬉しかった。
私は自分の中で、勝手に歌が上手じゃない人は、人前で歌ってはいけない。人にバカにされるって思い込みが、知らずに出来上がっていた。だから、娘の上手ではない歌声を聞いた時、条件反射的に、人にバカにされてしまう。人前で恥をかく前に、歌うのをやめさせなきゃって思ったんだろうな。
ホントは、娘に腹を立てているわけでもなくて、怖い?幼かった私が、娘も人前で笑いものにされちゃうんじゃないかって恐れていたのかも知れない。
私の過去の辛い思い出と、娘の今を重ねて見てしまっている。
でも、人前で歌うのって、上手だって、たとえ上手く歌えなかったとしても、ホントはそんなのどうでもいいこと!!それよりも、その、歌を、歌うことによって気分が上がって、楽しくて、みんなもその歌声を聞いて楽しくなって…。それでいい。
子供と接していると、今まで気付いていなかった、自分の幼い頃の成仏出来なかったネガティブな想いが、蘇ってくることがよくある。
読んで下さった方、ありがとうございます。
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