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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)罹患の記録(2024 年 9 月)

実は、これまで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の PCR 検査・抗原検査で陽性反応が出たことがなく、COVID-19 と思われる体調不良や自覚症状を感じたことが一度もありませんでした。

本当に一度も感染したことがなかったのか、あるいは実際には無症状で感染したことがあったのか、自分でも定かではなかったのですが、2024 年、ついに自覚症状を伴って感染することになりました。

他の誰かの役に立つのかわかりませんが、記憶が風化しないうちに 2024 年の体験談として書き残してみることにします。

家庭内での感染

今回は結果的に家庭内の感染が発生し、おそらくそれで私も感染したのですが、最初に発症した家族からは発症のタイミングがほぼ一週間ズレていました。これは、外出を控えることが推奨されている期間(発症日を 0 日目として 5 日目が終わるまで、かつ、症状軽快後 24 時間後)の後半になってからもらったということになります。

ちなみに「外出を控えることが推奨されている」と書いているのは、かつて「外出自粛期間」だったものが、2024 年 9 月時点では「外出を控えるかは個人の判断に委ねられる」ようになったからです。ただし、学生の場合は、学校保健安全法の定めにより、推奨ではなく「出席停止期間」となります。内容としては 5 類感染症移行時の厚生労働省の発表のままです。

発症後 4、5 日目あたりになると感染者本人は回復してきてかなり元気になりますが、このタイミングではまだ他人を感染させるリスクが高いようです。今にして思えば、家庭内感染を防ぐためには、まだ油断せず、感染防止の対応を継続する必要があったと思います。その反省から、私自身が感染してからは未感染の家族のリスクを少しでも減らすために私自身を極力隔離する対応をとりました。

なお、診断を受けたクリニックで受け取った配布物では、基本的な行動指針として「発症日を 0 日目として 5 日目までは他人を感染させるリスクが高いので外出は控えること、その後も 10 日目まではウイルス排出の可能性があるので、マスクを着用し、高齢者等ハイリスク者との接触は避けること」というガイダンスが書いてありました。

発症から回復までの流れ

それでは、私の発症日からの数日を振り返ってみます。

なお、症状がありながらも仕事を続けている記述が多々ありますが、これは背景として、ちょうど佳境のプロジェクトがあり、完全にオフラインになることは難しかったという事情がありました。また、ずっと仕事し続けていたわけではなく、日によっては半日の Sick Leave (病気休暇)も取りながら、体調が良いときだけ Slack 上でのやりとりで返信したり、ソフトウェアの開発作業を進めたりといった内容であったことを補足しておきます。

0 日目(発症日)

発症日の朝 6 時頃に目が覚めたとき、特に「体調が悪いな」という感じはありませんでした。ただ、前日までは感じなかった「かすかな喉の違和感」みたいなものを感じていました。「痛い」まではいかないけれど、ちょっと引っかかる感じというか。

お昼前に「あれ、ちょっと体調が悪くなっているかも・・?」という感じがしてきました。とはいえ、このタイミングでもまだ発熱や咳・鼻水のようなわかりやすい症状はありません。「なんとなーく嫌な感じがするなぁ」というくらいです。

そうこうしているうちに、午後 1 時頃になって急に熱が出てきました。体温計で測ると 38.2 ℃ ありました。上記の通り、家庭内にすでに感染者がいて、聞いていた発症時の熱の上がり方と酷似していたので、ここで観念して「療養 + 他の家族からの隔離モード」に切り替えました。熱が 38 ℃ あったとはいえ、このタイミングではまだ動けたので、早めに判断して夜に向けて準備できたのはよかったと思います。

夕方にかけてどんどん熱が上がっていき、測った中で一番高かったのは午後 6 時頃の 39.8 ℃ でした。この晩は 38 〜 39 ℃ 台を行き来しました。さすがにちょっとしんどかったので、解熱剤を使用して少し和らげて、夜はひたすら眠りました。この日の発熱以外の症状は、夜になって咳がたまに出たくらいでした。

普通の食事はさすがに取れなかったので、雑炊・エネルギーゼリーをとり、あとはひたすらスポーツドリンク・ミネラルウォーターを飲みました。熱さまシートやひんやりまくらなどが家にあったのはかなり助かりました。先に感染していた家族のために買い揃えていたものでした。もし何も準備がない状態だったら、ちょっとつらかったかもしれません。

1 日目

朝 5 時台に目が覚めて体温を測ると 39.2 ℃ でした。7 時くらいまでなんとなく横になっていました。朝食はたまご粥とゼリーをとりました。午前中の体温は 38 〜 39 ℃ あたりで上がったり下がったりでした。

午前 10 時、近所のクリニックに行って診察を受けました。抗原検査が実施され、結果は予想通り「陽性」でした。

咳を鎮める薬、痰の切れを良くする薬、喉の炎症を抑える薬、発熱・痛みを抑える薬の四点を処方されました。どれもコロナウイルス特有のものではなく、症状を抑える一般的なものです。「とにかく寝てゆっくり休んでください」とのことでした。

そういえば、クリニックの先生に「ウイルスの増殖を抑える処方の選択肢もありますが、どうしますか?まぁかなり高額ですけど・・」と言われました。利用するつもりがなかったので、すぐに断って詳細までは聞きませんでしたが、回復した今になってどんなものだったのか少し興味が湧いてきました。ちょっとくらいは内容を聞いてみてもよかったのかもしれません。後ろで待っている人もいなかったですし。

ともあれ、処方された薬を服用して、午後は熱が下がりました。少し楽になったので、作業系の仕事をこなしたりしましたが、すぐに疲れて数時間ほど寝ました。夕方に軽食(雑炊とゼリー)を取った後も早めに寝付きました。

この日の発熱以外の症状は、主に全身の倦怠感、喉の炎症、あと、少し咳が出ていました。前日よりは全体的に症状が悪化はしているものの、処方薬のおかげで発熱が抑えられたので寝付きは悪くなかったです。

2 日目

処方薬を服用していることもあってか、この日以降はもう 38 ℃ 以上に発熱することはありませんでした。

代わりに、喉の炎症・鼻水・咳がかなり悪化してきました。発熱・頭痛がなくなったので、作業系の仕事とテキストでのやりとりはこなせました。しかし、喉の状態から会話をするのは難しい状態になりました。

熱が抑えられているので、部屋の中で普通に動けるようにはなったものの、それによって逆に全身の倦怠感・疲労感を実感するようになりました。「あぁ、これは回復まで時間が必要なんだな・・」と感じました。

食事については、そろそろお粥系だけでなく、好きな納豆ご飯や普通のメニューも食べられるようになってきました。ただ、量はいつものようには食べられませんでした。

悪化してきた鼻の症状が不快で、夜の寝つきはこの日が最も悪かったです。身体はかなり疲労している感じでしたが、ゆっくり寝られず、余計に疲労がたまるような気がしました。

3 日目

鼻の症状もあって、あまりよく眠れず 4 時台には目が覚めました。発熱は完全になくなりました。鼻の症状は前日よりもさらに悪化した感がありました。全身の倦怠感も続いていて、本調子ではない感じでした。

時差のあるメンバーとのやりとりだけは早朝にテキストで対応して、あとは極力身体を休めました。

この日の朝からの新しい症状として、特に右耳で何か詰まったような違和感を感じるようになりました。検索したところ、どうやら「耳閉塞感」と呼ばれている症状のようです。それが主に片耳にだけランダムに発生するので「聞こえるし、大きな支障はないけれど、左右のバランスが悪くてなんか不快だな・・」という感じです。

家族に話を聞いてみると、この耳閉塞感はなかったけれど、代わりに味覚障害と耳鳴りがあったそうです。そして、これらは 5 日目以降も続いたそうです。どんな症状がどの程度出るかは、かなり個人差があるようです。

夜になると、鼻の症状が少し落ち着いてきました。前日からの疲れもあってか、夜は寝つきも良く、よく眠ることができました。

4 日目

3 日目の朝までは(寝ている間に薬が切れていることもあり)起床時の体調がとても悪かったのですが、この日からは良くなってきました。まだ、鼻の症状・咳・喉の痛みは続いていましたが、身体の倦怠感・違和感はだいぶ良くなりました。

前日までは、いつもは毎日必ず淹れていたコーヒーを全く飲みたいとも思いませんでしたが、ある程度回復してきたのか、この日からはもう普通に飲みたいという気持ちが戻ってきました。

朝から丸一日、ミーティング以外の仕事(=ひたすら PC に向かって作業)を普通にこなしました。午前よりも午後の方が体調が良くなっている気がしました。鼻の症状はまだ多少あり、たまに咳も出るものの、いよいよ病から立ち直りつつあることを実感できました。耳閉塞感も少しおさまってきました。

この日は、体調が戻ってきたことが嬉しかったのと、進捗が止まったままのタスクがいくつかあったので、根詰めてそれらを進めました。感染症の症状による消耗ではなく、仕事で程よく疲れたからか、この日はよく眠れました。

5 日目

この日の起床時の体調・症状はさらに良くなりました。少し風邪のような症状(鼻づまり・軽い咳)と耳閉塞感は残っているものの、もう「治りかけ」と言ってよいくらいには回復してきました。

そろそろ少しくらいは声を出しても大丈夫そうな感じになってきたので、ちょっとしたプレゼンテーションの動画を撮る仕事もこなしました。さすがに完全に回復はしておらず、少し鼻の詰まった、かすれ気味の声にはなってしまいました。長時間話すのはまだちょっとつらいかなという感じでした。

外出を控えるべき期間の目安の二つ目の基準である「症状軽快後 24 時間経過」もこの日でクリアしました。

「症状軽快」の定義は、各自治体のウェブサイトを見る限り、共通して「解熱剤を使用せずに解熱し、かつ、呼吸器症状が改善傾向にあること(症状がすべてなくなるということではない)」となっています。私の場合、解熱剤は 3 日目から使わなくなり、呼吸器系の症状は 4 日目の日中にかなり回復しました。5 日目で軽快から 24 時間経過の条件は十分クリアしたと思います。

6 日目〜

「10 日目まではウイルス排出の可能性があるので、マスクを着用し、高齢者等ハイリスク者との接触は避けること」というガイダンスに従って、徐々に生活を戻していこうと思っています。

雑感

2024 年時点での新型コロナウイルスは(少なくとも私の年齢・健康状態であれば)コロナ禍初期のような命の危険はまずないようですが、それでも、二度と感染したくないと思いました。

もちろん、自分自身の症状のつらさや後遺症の不安もその理由ですが、それだけでなく「人と会う可能性がある予定を一週間以上、問答無用で全てドタキャンしなければならない」というのが本当に困りました。実際、今回は各所にご迷惑をおかけしました。

全額公費で自治体が接種会場を運営してくれていた頃は欠かさずワクチンを受けていましたが、早いもので私の最後の接種はもう 10 ヶ月前になっています。インフルエンザと COVID-19 のワクチンを自費で受けようと思っています。

最後に、この記事はあくまで私自身の個人的な体験の記録であり、専門的な内容には首を突っ込まないよう気をつけたつもりですが、もし不正確な記述がありましたら、速やかに修正いたします。

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