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野良猫の子別れ

こんにちわ。

写真はエコとルナです。
母親は違うけど父親が同じ兄弟です。
仲が悪くて最近は別々の部屋です💦



母猫は子猫を大切に大切に産み育てて
愛情たっぷりに子猫を育てますが
子猫が3か月過ぎるころには
次の発情が始まってしまう母猫もいます。

母猫は愛情たっぷり育てた我が子のために
餌場を必死に探して
狩りの仕方などを子猫に教えます。

私が初めて自分で保護しようと思った
母猫ヒメちゃんと子猫3匹は
餌場を用意して食べに来るようになって
安心していたら
突然ぱったりと来なくなりました。

1か月過ぎてもう戻ってこないのかと
思い始めたころに
やってきたのが母猫千寿です。
最初は一匹でやってきました。
さび三毛でとても個性的な柄をしています。
沢山の人に助けてもらえるように
千寿と名付けました。

千寿も村の野良猫と同じくご飯をもらっても
威嚇が激しくすぐになつかないようでした。

千寿は毎回ご飯を食べながら威嚇して
大きな声で鳴くので
なぜ鳴くのか気になっていました。

どこか痛いのかな?飼い主さんを呼んでるのかな?

ある日よく聞く話ですが
そんなおとぎ話みたいなこと
本当に起こるわけないと
思っていたことが現実に起こりました。

その日もどこからかやってきて
ご飯を食べながらいつものように鳴いて
食べ終わると千寿は来た道を
とことこ歩き出しました。
見送っていた私を何度も見ます。
何だろう・・・
これはついて来いってこと?
まるで呼ばれているみたいです。
ゆっくりついていくことにしました。
千寿は私がついてきてるか
時々きちんと確認して歩いていきます。

すると斜め向かいの
よそのお宅の壊れかけた小屋の横に
4か月から5か月くらいの子猫がいました。
とても臆病で薄汚れていました。
私を見ると逃げようとしましたが
戻ってきた母猫のそばによってきました。

千寿は子猫をいつくしむようになめてあげて
そばに寄ってきたことを歓迎していました。

あの顔を覚えておきなさいとでもいうように
私を見ながら子猫に話しかけてるようでした。

私は本来猫に高い知能があるとは思っていないので
こういう事ってあるんだなと驚いていました。

子猫は私におびえて逃げようとするので
私はそうそうに引き上げました。
子猫がいたんだ・・・
だから千寿はご飯食べてるときに大声で鳴いて
子猫を呼んでいたんだとようやくわかりました。

その日の夕方子猫が姿を見せました。
そしてものすごい勢いでパウチ4袋
カリカリ100グラム位いっきに食べました。

おなか壊したらどうしようと思いましたが
食べ終わると満足して
近くにいた母猫のそばによって行くと
いきなり猫パンチが飛んできて
子猫が吹っ飛ばされました。

私はびっくりして何が起こったのか
わかりませんでした。
子猫も何かの間違いだろうと
また母猫に近づいていきます。

母猫の威嚇とまたパンチするぞと
構えている姿に
子猫は呆然としたまま母猫から離れました。

子猫は私に対しても怖がって逃げようとするので
子猫同様ショックを受けた私も
その日はどうすることもできず家に入りました。

何が起こったのか考えるとあれは
子別れの儀式だったのだと気が付きました。

子猫は4か月から5か月ぐらいで
母猫はもうすぐ発情するので
子別れしなくてはいけないのでしょう。

その日の午前中は仲のいい親子だったのに
子猫がよそでご飯を食べ終えた瞬間
子別れとなりました。

子別れしても千寿もしばらくご飯を食べに
来ていました。
子猫は顔に怪我をしていて
千寿に近づこうとして本気で
やられたんだろうなと思いました。
野生の子別れは厳しいことを知っていますが
野良猫の社会でも
こういうことが起こるとに驚いていました。

すぐに保護をしたかったけど
エコちゃんは全く
私に懐いておらずご飯を食べると
すぐに逃げるので
捕獲機を用意しようかと思っていたころ
私が最初に保護しようとしていた
ヒメちゃん親子が戻ってきました。

エコちゃんより一か月くらい小さな
子猫3匹を連れた母猫のヒメちゃんです。

千寿はヒメちゃんと喧嘩をして負けて
その日から姿が見えなくなりました。

でもなぜかヒメちゃんや子猫たちは
エコちゃんは受け入れていて
一緒に並んでたり遊んでいたり
一緒にご飯も食べていました。
不思議です。

ヒメちゃんファミリーには
あとをついてきた雄猫がいました。

首輪をつけた飼い猫で大きな茶白のボス猫です。
数日でしたがボスにゃんは
乱暴なことをするわけでもなく
みんなのご飯を食べている様子を見ながら
のんびりした日々を過ぎしていました。

ほのぼのとした幸せな時間でしたが
一週間もすると母猫のヒメちゃんと
3匹の子猫がまたいなくなりました。
ボスにゃんから子猫を守るために
移動したのだと思います。
ボスにゃんは探しに来ていましたが
見失ったようです。

エコちゃんは1匹取り残されました。

猫1倍食べる子でまったく
人馴れしないけど
1匹で置いていかれて寒くなってきて
もう外に置いておけないと思い
ご飯で風除室に呼び寄せて
警戒心の強い子でしたが数日かけて
外から回り込んで戸を閉めて
ようやく保護しました。

ものすごい大声で窓の外に向かって
一日中鳴いているので
お隣にお菓子をもって謝りに行きました。

懐かずに泣き叫んでいる間
お世話はきちんとしました。
今のスミレやライ君フウ君がいる裏玄関です。

ある日近くの台のところで
しゃがんで掃除していると
頭にすごい速さの猫パンチが飛んできて
何度もたたかれました。

爪を出してなかったし全然痛くなかったので
ご褒美ですね❣
昔見たアタタタタタって北斗の拳みたいな感じで
頭をすごい速さと回数で猫パンチされました。

こういう猫パンチもあるのかって思いながら
その後もうっかりしてるとたまに
猫パンチを食らいました。

また他の日に親戚のお葬式に行くために
喪服を着て化粧をしてご飯をあげに行ったら
エコちゃんは何が怖かったのか
驚いて飛び上がって
高い窓から1メートルくらい下の
台の上に背中から落ちて
一瞬でしたが気を失なって
ピクリとも動かなくなりました。

今でも謎ですが私がお化粧して
口紅を塗っていたので
別人だと思って
びっくりしたのかなと思っています。
すぐに目を覚ましましたが
私の方がびっくりして
お葬式に行くのを止めました。

その後全く異常がなく
元気にご飯も食べていました。
ご飯を食べているとき以外
一日中鳴いていましたが
10日目に鳴くのを止めて
なでなでさせてくれました。
その日から私になついてくれています。

エコの母親の千寿は1年後くらいに
1度だけ表の風除室で日向ぼっこしていた
エコと他の猫たちのもとへ
お向かいの空き地から
ゆっくり歩いてきて姿を見せてくれました。
エコちゃんは他の猫よりも沢山威嚇していました。

千寿は近くまで来て
穏やかな顔をしているように見えましたが
みんなに威嚇されて去っていきました。

生きていたんだなぁと思って
ほっとしましたが
でもその後姿を見ることもなく
お別れのあいさつに
来てくれたのかなと思っています。
出来れば千寿も保護したかったです・・・

それから数年後今度は母猫ミアが
やってくるようになりました。

頻繁に姿を見せるようになったと思ったら
子猫1匹と一緒に元餌置き場の近くで
遊んでいたのでまた餌場を開店
ミアと子猫にご飯をあげると早速
威嚇してご飯を要求するようになりました。

保護する準備を始めるといつの間にか
ミアはいなくなりました。
ミアは子猫にご飯のありかを教えて
子猫を置いていったんだなと思いました。
デジャブーです。

母猫が餌場を子猫に教えてそして
自分は次の子を産むためにどこかに行ってしまう。
子猫に餌場を教えてから次の妊娠に備えるんですね。
野生に近いのかもしれません。

ご飯は毎回もらえるというわけじゃないし
私も餌場をずっと開けていないので
きちんと人の目に留まるようにアピールできる子が
生き残っていると思います。

ミアは子猫を何度も産んでいたと思いますが
時々姿を見せていたのに
まったく気が付きませんでした。

もしかしたら初めて生き残った
子猫を置いていったのかもしれないです。

ふと思ったんですが
千寿とミアは親子かもしれないです。
あるいは生まれ変わりかも・・・


読んでくださってありがとうございます。