官舎の怪
ネコ取りで怪奇現象を思い出したついでにもう一つあったのをお話しします。
職務に関してではありません。住んでいた警察官舎のある部屋に怪しい物の怪が出るという話。
直接見た経験した訳ではありませんが私たち家族の住んでいた向かい側の部屋で起きていた怪現象です。
退職前に何十年ぶりかで当時、訳ありのその部屋に入ってすぐに出て行った後輩と会食する機会があり、色々話をしていて、すぐに部屋を出て行った理由を話してくれたのです。その後輩の体験談です。
確かに古い建物でした。昭和30年代に建てられたコンクリート4階建てアパートで窓枠が鉄製で窓の開け閉めが大変でした。
その官舎は真言宗のお寺に付随する墓地に近い山と山の間、谷のような狭小地に3棟並んでありました。
怪奇現象の起こる部屋は真ん中の官舎でした。
すぐに出て言った後輩の前に住んでいた者も何処かから除霊のためか、修験者のような装束の宗教関係者を呼んでいたのを思い出しました。
その時はそんなこともあるのかと言う位にしか思いませんでした。ここから本題、
後輩の話では寝ていると胸の上に重さを感じ、目を開けたら鎧を着た血だらけの落ち武者と思しき者が体の上に乗っているそうです。
※画像はいらすとや様から
声を上げようにも上げられず、金縛りの状態が続き、意識が遠のき、昏睡状態になり、目が覚めると消えていたそうです。
何回かそういう現象にあったため、早々に官舎を出ていったとのこと。
一緒に聞いていた同僚が嘘だろうと打ち消しても後輩はきっぱりと本当ですと断言していました。
真偽のほどはわかりませんが古い昭和の官舎での話でした。今は老朽化したため取り壊されています。
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