雨の中のニッパツ

Q.スタジアムに行く理由は?
A.「友達と会うため」「みんなと応援したいから」
よくある質問とよく見かける回答

そんな答えが身に沁みて感じるときが来た。
今年初の関東アウェイ。
関東在住の熊本を応援している人たちが一斉に集結できる日。
何だかんだで関東アウェイの日程がここまで残ってくれてたことに感謝。

「久しぶりー!」「お前めっちゃふとったな!」
なんて言葉が飛び交うニッパツ三ツ沢球技場。

「ふとなったな」(大きくなったね)は
両親の里帰りでおばあちゃんにさりげなく言われて思春期の女の子がショックを受ける熊本弁ダントツの1位。
でも、「ふとったな」は誰しもがショックを受けちゃう。
しょうがない、コロナのせいだ。

待機列居酒屋は今年はできない。
普段なら集まって、おつまみ持ち寄って入場前から出来上がってたのに。
相手サポのコルリにも飲ませて泥酔もさせられねーじゃねーのよ。
コロナが憎い。けど、しょんなし。
新しい楽しみ方を見つけるだけだ。

久しぶりにみんなが揃っての応援。
そして、今シーズン初の鳴り物を使っての応援。
みんなの顔を見ていると勝手に身体が飛び跳ねそうになる。
毎年ここでみんなと飛んでいたんだから。
ってよりまじ寒かった。

統一する音があるだけで、その音が軸となり
手拍子が揃ってくる。
手拍子しているだけでワクワクしてくる。
久しぶりのサッカー参戦なんだ。
今回の参戦者の多くはそう感じた方が多いと思う。

それでも、試合の主役の音はピッチの声。
ファールに対して
「なんでぇぇぇ!?」
と何度も声を荒げる監督もいれば、
ファールを取らない審判に対してポケットに手を突っ込んで
「おおぉぉーい!」「おおぉぉぉーい!」
と叫ぶ監督もいる。ヤクザかよ。
執拗な抗議に対しては
「もう言わなーい!」
と大声で振り切る審判の声。
面白くて拍手しちゃったやん。

今まで聞こえてこなかった声が聞こえてくるのは新しくてやっぱり楽しい。

試合は後半に入って立て続けに攻め続けるも、無得点でスコアレスドロー。
まじで悔しい。くそ悔しい。

叶くんの栗まんじゅうドリブルはまじでエグい。
更にそっと差し出すパスは絶妙すぎてエロい。
雨の中、凍えながら見ててよかったと思わせるプレーだった。

勝ち点2は失ったけど、勝ち点1は積み上げられた。
悔しいけれど手ぶらでもないよ。

試合後には、お酒で暖を取りながら美味しい食べ物を離れた熊本の友へも画像にておすそ分け。
離れた友へ食べ物をすぐさま共有できるようになっただなんてほんとに世の中便利になったもんだ。
少しずつ、みんなと同じ時間を共有できるようになってきた。

試合の結果はめちゃくちゃ悔しい。
でも、仲間と会えた。仲間と一緒に凍えながら応援できた。
これが楽しいからやめられない。
そしてそんな仲間をどうやって増やせるか考えていきながら、来週も相模原に向かうだろう。