現代版兵法三十六計「勝戦計編」

勝戦計:こちらが戦いの主導権を握っている場合の定石

瞞天過海(まんてんかかい)
「天を瞞(あざむ)きて海を過(わた)る」

敵を油断させてから倒す計略です。
人は常日頃から見慣れていて害がないと判断すると、それ以降は警戒しなくなります。
現代では例えばYoutuberなどSNSの大型アカウントには注意が必要です。
普段は当たり障りのない人畜無害な配信をしているけど、ある時から(大抵は人気になると)いきなり方向性を持った意見を発信し出したりします。
政治家になる人もいますね。

マスコミや政治家も普段は国民のために働いているように見えたり、日本のことを良く言ったり、いかにも愛国心があるように振る舞っている場合は最後の最後に実現したい何かがあるのかも知れません。マスコミではやや見かけにくいかも知れませんがそういう番組はありますね。
ちなみにこれらは健全に疑い準備するという意味でとらえてください。
あくまでも「盲信」に対する予防薬として心に留めておくことをおすすめします。
国民は基本的に支配層に主導権を握られているので、支配層が使う計略のなかでもこの瞞天過海の計はオーソドックスな定石です。日常の至る所から仕掛けてきますので油断の無いようにしてください。

囲魏救趙(いぎきゅうちょう)
「魏を囲んで趙を救う」

主戦場へ助けに行くのではなく、相手の弱点を攻めて敗退させる計略です。
例えば政治関連の議論では負けなし政治家が(ハニートラップの場合も含めて)不倫をしたとします。
この政治家は主戦場である政治関連の議論では負けなしなのですが、不倫という道徳関連の戦場において不利となり、結果的に主戦場である政治関連の場から退くことを余儀なくされるようなことがありますね。
敵を倒す(あるいは味方を助ける)ときは敵の優勢な主戦場に赴くのではなく、敵が突かれたら痛いところを攻めて主戦場から撤退するように動かすのが戦上手です。

借刀殺人(しゃくとうさつじん)
「刀を借りて人を殺す」

同盟国や第三者が敵を攻撃するように仕向ける計略です。
支配層からすれば被支配層である「国民」も敵の一勢力ですが、「国民」の中には支配層の味方をする者が少なからず居ます。または自覚なしに支配層の「刀」として機能してしまう国民は多数居ます。これらは支配層からすると「同盟国」あるいは「第三者」と同じです。
この「国民」を利用して支配層グループに位置する敵勢力(例えばDS視点では統一教会など)を攻撃するように仕向けることが借刀殺人の計です。

もちろん、DS視点からで言えばCCPや統一教会などに属している裏切り者を利用するのも借刀殺人にあたりますので、国民だけが「刀」とは限りません。
借刀殺人を使えるということはその勢力は優勢であり、仕掛けられているほうは劣勢とみることができます。あくまで定石での話ですが。

以逸待労(いいつたいろう)
「逸を以て労を待つ」

 直ちに戦闘するのではなく、敵を撹乱して主導権を握り、敵の疲弊を誘う計略です。
「人の噂も七十五日」というように、人々の集中力はそう長く続きません。
少しトリッキーな方法ですが、例えば水面下でまことしやかにくすぶっている噂や都市伝説の中で、支配層にとって都合の悪いもの(つまり真実)があったとします。
それをわざと公に出してきてちょうど賛否両論になるようにマスコミを利用して喧伝します。そうすることで結局は結論が出ないので次第にこの議論は「堂々巡りで疲れる」と認識され避けられるようになり、七十五日も経てば勢いは衰え、そのタイミングで有名人の不倫なり死亡なりビッグニュースを流せば一気に国民は興味を失います。
ある議論を「どっちもどっち」という状態で長引かせることで人々の興味が疲弊していくのを誘うのも以逸待労の計と言えそうです。

趁火打劫(ちんかだこう)
「火に趁(つけこ)んで劫(おしこみ)を打(はたら)く」

敵の被害や混乱に乗じて行動し、利益を得る計略です。
支配層が得意なことですよね。
災害につけこんで増税をするとか、アレの副反応に対して薬作りましたとか。

声東撃西(せいとうげきせい)
「東に声して西を撃つ」

陽動によって敵の動きを翻弄し、防備を崩してから攻める計略です。
応用性が高く幅の広い定番の計略です。
他の計略と併用されていたり特徴が被っていたりするので色々なところで仕込まれていることが多いのも声東撃西の厄介なところです。
例えば有名人のスキャンダルや訃報(声東)などによって国民の目をそちらに集めておいて、裏では国民にとって不利な法案を通す(撃西)などが典型的な例になります。
SNSのインフルエンサーも声東の役割を果たすことがあります。
ですので、TVやネットニュースで大きなことがあれば一旦はこの声東撃西の計に用心しておいてください。今回のような「○○禍」というのも典型的な声東になり得ます。
ここまで世界規模で大掛かりなものは頻繁には無いと思いますが、常に目を光らせておく必要があります。

さて、余談になりますがこの「声東撃西」に対する反計があります。
それを「虚誘掩殺(きょゆうえんさつ)」と云います。
虚誘掩殺の計は声東撃西の計に対する強力な反計となります。
声東撃西に引っかかったふりをして(つまり東に兵を集めるふりをして、西に兵を集めておく)、敵がこちらを騙せたと思って油断して西から入ってきたときに一斉に囲んで壊滅させる計略です。

虚誘掩殺とは「虚(騙されたふり)をして誘って、掩(かこ)って殺す」という意味です。
さすがにこれができる「国民」勢力はありませんから、支配層が「国民」勢力を相手にするとき虚誘掩殺を警戒することは無いです。
もし国民が虚誘掩殺を使えるなら世界はひっくり返りますが、残念ながら万に一つも期待はないです。現時点では0%と言っていいでしょう。

つまり支配層が100%破られる心配のない計略が声東撃西ですから、ノーリスクで発動できる以上、世の中にはこの計略が溢れかえっており、「国民」は常にその対象となっているということです。ノーリスクですからやり得です。支配層が完全に主導権を握れるのはこの声東撃西がノーリスクで発動できるからといっても過言ではありません。

まさに声東撃西は勝戦計(主導権を握る者)を支える究極の計略なのです。

最後に

勝戦計については以上です。
兵法というのは裏をかいたと思えば裏をかかれ、裏の裏を読んでもそのまた裏を読まれるものです。この巡りには果てが無く、永遠に答えは出ません。
そんなことが実際に今現代でも繰り広げられており、その主たる標的が一般国民であることを自覚するだけでもかなりの防衛になります。

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