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給湯室3 無いなら作ろう「地域医療連携スタッフの給湯室メーリングリスト」

あまり普及していない分野・あたらしい部署でほぼゼロベースで構築する必要がある仕事をする場合、相談相手がいないですね~。

私も組織の中にも地域にもいなかったなぁ。

大きな目標とやるべき理想はおろされるけれど、具体的な計画は自分で考えないといけないわけです。

で、ふと思いついた。

「近くにいないなら日本全国で探そう!」

2003年、メーリングリストが自分でも簡単に作れる無料のものがあると知り、早速立ち上げたのが「地域医療連携室スタッフの給湯室メーリングリスト」でした。(画像がこれしかなかった・・)

私の職場は「給湯室」がなかったのですが、ドラマなんかを見ていると、色々な人がお茶を片手に仕事の相談を気軽にしていたり、最近あった楽しかったことや愚痴なんかを話したりしている場所というイメージがありました。

だから、給湯室にちょっと休憩しながら愚痴ったり相談したり、悲しい事や上手く行ったことなどを情報交換したいなということから「給湯室」という名称にしました。

「もしかしたら誰も協力してくれないかもしれない」と考えていたのですが、実は私と同じ悩みを持っている人が全国にはいて、100人以上が登録してくれました。

ただし、私だけの集客力ではなく、全国各地の連携仲間が自身の講演会で宣伝してくれたり、雑誌に取り上げてくれたりしたおかげです。

メーリングリストでは「こんな時はどうしていますか?」という相談を投げると、地域の情報や、連携ネットワークの取り組み、新しく作成した様式なども共有してくれた人もたくさんいました。

中には、様々な理由で書きこむ事まで出来ないけれど、閲覧することで勇気をもらっている方々もおりました。そう、書き込むという事にも勇気がいることです。「こんなことを聞いたら怒られる?」「そんなことも知らないのかと笑われるかも。。。」という気持ちになっちゃいます。

私は「そうです、知らないです。だから教えてください!」と正直に言うことにしています。だって・・本当に困っていたから。

ところで、このメーリングリストの仕組みを運用することに理解を示してくれた、私の職場にも感謝しないといけませんね。勝手に何してんだ!と言われたことがなかったなぁ。いい病院です。

数年続けたことで、登録してくれた全国各地の人達とはメーリングリスト上の繋がりだけではなく、医療連携関連のセミナーや学会で実際に顔を合わせることも多くありました。「給湯室に登録している○○です」と挨拶してくれる方もいらして、とても嬉しかった。

普段はメーリングリストで、たまにリアルに会って情報交換を常に行える仲間が増えたことはとても心強く、上手く行かない日常の医療連携業務でも、なんとか乗り越えることができました。

その後、こういったリアルとバーチャルで生まれたネットワークは、全国連携実務者ネットワークという任意団体につながりました。(現・NPO法人全国連携実務者ネットワーク)

また、某企業が運営を開始した医療連携関係者向けのSNS(ベータ版から利用させてもらいました)が出来るなど、私たちの相談場所が増えてきました。そこで、「地域医療連携スタッフの給湯室」の役割を終えることにしました。

無ければ作ればいい

私達は、新しいモノ・場所を作ることはとても勇気がいります。

誰も賛同してくれないかもしれないという不安は確かにあります。

私も、起業して2年経ちましたが、毎日不安です(笑)

私はもともと怖がりで、他人の顔色をうかがいながら生活している子でした。私のことは誰も相手にしてくれるはずがないと思っていましたので、自分の意見を言う事はあまり無かったように思います。会社勤めをするようになってもそれは変わりませんでした。

しかし、地域医療連携室に配属になり、小さくても声に出してみると多くの人が助けてくれましたし、仲間になってくれました。

今、存在しているけれどちょっと足りない・困っているならば新しく作ることも考えないといけないのではないでしょうか。お金をかけなくても、小さなことなら出来ることが必ずあります。

私の場合は、新しい分野の仕事に配属され相談相手は近くにいなかったから、無料のメーリングリストで仲間づくりをして、情報を得て、業務に活かしていきました。

全国各地の仲間の話を聞いていたら、やらないといけないことがどんどん増えて行った話は次回。


2019年現在挑戦中の「社会連携」。2019年3月にお邪魔した 香川県歯科医師会様での講演「社会連携の必要性~食をキーワードにした活動」をマガジンで連載公開中です。こちらもよろしくです。少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。






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