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ある絵描きのSNS疲れ。今後、どう泳ぐか?


SNS疲れ


何かを否定する意図ではなく私自身の自己啓発としてお読みください。
いいねが~とかRTが~という話ではないです。

ここ数か月、他人の言動に頭を抱え、知り合いからは、あなたが気に病む必要はないと何度励まれたことか…率直に言うとSNS疲れです。勝手に疲れてる使い方をしていたとも言えます。

ただ、便利であることは事実でSNSから離れるわけにもいかないのです。

ある人物が非常に攻撃的な言動を繰り返していたとする。ある人物が厚顔無恥な言動を繰り返していたとする。当然、SNSをどう使おうが、好き嫌いを言うのは自由なので、それを責めることはできません。では我慢するか?そっと距離を置くか?
距離を置く…でいいんです。「触らない」それが多様性のあり方の一つであり、今のネットもといSNSでストレスなく生きるコツだと考えています。

自分がいらぬストレスを抱えていた原因が、同じクリエイターだから、絵描きだからと言う根拠なき仲間意識と選民思考だったと感じます。そして、SNS上にて、フォロワーの多い人、同じ趣味の人、好みの絵柄の人、大手のクリエイターと相互フォローになったんだ!多くの人と繋がれたんだ!という達成感に対し、何かを得たような錯覚を起こしていたところが大きく、そして、同業だからというだけで他人に垣間見えた許容しがたい「攻撃性」や「陰湿さ」のようなものを無理に受け入れようとしていたのかもしれません。あるいは他人を制御しようという己の傲慢さがあったのかもしれません。いずれにせよ、この攻撃性や陰湿さは伝染するのです。

だれかがSNS上でやらかす。事件が起きる、火が立ち上る。大勢の人間が叩く。それを扇動する人間が業界の大御所だったり同業者だったりなんてこともある。誰もことの真相や真偽など確かめない。それにぶら下がることで一緒にその空気の中にいると錯覚し、愉悦、帰属意識、正義感…結局、自身が視野狭窄を起こしていることに気が付かない。ネットの一体感、エコチェンバー。

幻滅し、早急にそこから距離を置かねばと危機感を覚えたのはここ1年ほどでした。同業者(クリエイティブな活動をしている人)に対し、以前ならある程度の怒りやお気持ちに共感していた部分が脆くも崩れ去りました。私自身も度々お気持ちを表明していたし、怒りで注目を集めてしまったことも多かったものです。作者の人格と作品は切り離せという主張に長らく私は首を縦に振ってきましたが、その考えも揺らいでしまいました。

情報過多すぎる今の世の中。何でも他人に言ってしまえることが当たり前の時代において、時代に逆行し自分のための閉じたインターネットを構築することが大事だと痛感するのです。見たくないトレンドを除外し、見たくもない話題や無責任で攻撃的な言動を繰り返す人間を、怒りをエンタメ化している連中を、ミュートorブロックし視界に入れない。むしろそうしたほうが落ち着いた心で大局を見れるのだから皮肉なものです。


共感はすれど同調はせず

私の今後のSNSとの向き合い方はこれです。

いや、もう共感すらできない

オープンになったネットに新世界を見出し歓喜していた自分は、いつしかオープンになりすぎて無知無責任な言動が飛び交う無法地帯になり果てた状況に気が付くのが遅かったともいえるでしょう。昨今は、人間の汚い部分をさらけ出すボーダーラインが著しく下がったとも言えます。物議をかもす話題程、怒り程、SNS上で幅を利かせ、似た話題がTLを埋め尽くし、反応をすればアルゴリズムがそれを拾って、ますます似た話題ばかりになる。嘘でも多く発信したもの勝ちで、気づかぬうちに全くオープンでない、情報が選別された歪んだ狭い世界を作り上げてしまうのです。それが最大の罠とも知らずに。フィルターバブル化が深刻と感じています。

フィルターバブル」とは、アルゴリズムがネット利用者個人の検索履歴やクリック履歴を分析し学習することで、個々のユーザーにとっては望むと望まざるとにかかわらず見たい情報が優先的に表示され、利用者の観点に合わない情報からは隔離され、自身の考え方や価値観の「バブル(泡)」の中に孤立するという情報環境を指す。

総務省のホームページより

いっその事、考えの合わない人間をブロックあるいはブロックされた方が好都合なこともあります。お互いが見えないことの方が幸せな場合は多いのでう。全てを受け入れられるほど人の心は強くないのですから。


フィルターバブルを実感

ある時、「昨今のyoutubeは陰謀論関係の動画ばかりだ!」と嘆いていた人がいた。しかし、私が見るyoutubeはVtuberやゲームのBGMばかりで埋まっていた。同じくネットにつなぎ、同じサイトを閲覧しているのに見えている世界が違うのです。

youtubeのアルゴリズムは、検索ワードよりもユーザーがどの情報を消費しているか(興味があるか)が優先されます。つまり、陰謀論関係の動画ばかり見ているユーザーには、次から次へと陰謀論動画が優先して選ばれる仕様です。自分でそうしてしまってるわけです。ネット通販をした時、「あなたと同じ〇〇を買った他の方は、こういう商品に興味があります」と関連商品を列挙された経験はあるかと思いますが原理は同じです。実はX(旧Twitter)も同じで、誰をフォローしたかだけでなく、どの情報に対してインプレッションを残したか?という傾向が考慮され、あなたのTLに流れるのです。「けしからん話題」に反応しがちな人のTLには常に「けしからん話題」が溢れる、怒れば怒るほど、むしろそれを薦めてくる。そんな地獄に私たちはいるのです。


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