アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2023 in TAAF開催

2023年3月11日(土)、12日(日)の2日間にわたり、アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)が開催されます。

ACTFはアニメーション制作のデジタル関連情報を得る場として、一般社団法人日本アニメーター・演出協会(JAniCA)、株式会社ワコム、株式会社セルシスの共催により2015年から開催されているイベントで、アニメーション制作者、教育者向けにアニメーションの制作現場の技術や制作管理などのデジタル化に関する最新技術や環境の実例の展示やセミナーなどが行われ、リサーチや情報交換、交流の場となっています。アニメーション業界のDX見本市のような感じですね。出展者はメーカーや各制作会社、また個人開発者と多岐に渡ります。本年度は「東京アニメアワードフェスティバル」(TAFF)の一環として行われます。

参加は無料で事前登録制になりますが、参加資格はアニメ制作関係者、教育機関、関連団体関係者などに限られ一般の方の参加はできませんのでご注意ください。TAFFは一般参加可能ですので詳しくはリンク先を御覧ください。

アニメ業界もコロナ禍を経て大きく変化しました。仕上げ(彩色作業)や撮影などのすでにデジタル化されている工程に関してはリモート化が進み、打ち合わせなどもリモートで行うことが当たり前になりました。
しかし未だ手作業という工程は多々あります。ACTFが始まった2015年に比べるとツールも環境も充実し、デジタル化も進んではいますが、ツールが整っても業界の構造的な問題も絡み、特に作画のデジタル化が遅れているのが実情です。
効率で言えばデジタル化することで向上は見込めますが、絵を描くというのは多分に感性の問題が強く、デジタルツールに切り替えたからといってアニメータ自身が紙と同じパフォーマンスが発揮できるとは限りませんので早急な移行は作品の質を落とすことにもなりかねないのですが、いずれにせよデジタル化は避けられない流れです。
アニメ業界はフリーランスが多く機材の購入や教育も問題になりますし使用するツールの違いをどう吸収するかなど課題は多々あります。そして制作過多な現状では各々がまさに長距離走をしながらこの状況に対応しているような感じです。
簡単には行かないとずっと言われ続けている問題ですがこういった場を通してすこしでも解決に近づくヒントが得られればと思います。

今年は私自身もOpenToonzIwaWaperのセッションでACTFに参加します。詳細は決まり次第アップしたいと思います。


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