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フェスを”作る”仕事、お見せします。【夏フェスの季節がやってきた!】

さて、今年も夏が始まろうとしています。

この数年間、たくさんのフェスやコンサートが中止になったり、厳しい制限が設けられたりと、リアルな音楽を全力で楽しめる機会が数多く失われてきました。

今年の夏は、久しぶりに制限のない夏。この数年分の想いを乗せて、全力で楽しめる夏がやってきました。

フェスの季節、到来!

多くの人を熱狂の渦に巻き込むフェス。熱狂と感動の土台になる場所をつくるのが、センクシャの仕事です。

言わずもがなですが、フェスの会場も、みんなが注目するアーティストのステージも、言葉の通り、人の手によって、ひとつひとつの部材をつなぎ合わせ、組み上げられていきます。

フェスが始まる前にも、ドラマがある。こんなにアツイ仕事はないと思っています。
今回はそんなフェスをつくる仕事のワンシーンをご紹介します。

大阪・泉南・GREENROOM BEACH

6/10-11の2DAYSで開催されたGREENROOM BEACH

その5日前から、センクシャをはじめとしたスタッフチームは現場入りしました。
相模原からハイエースを飛ばして6時間。舞台は、大阪湾が見渡せる泉南ロングパーク。

パーク内では、若者たちが1on1でバスケットを楽しんだり、音楽を流してスケートボードで風を切る風景が日常になっている様子。
カフェやショップの軒先には、海を眺められるベンチやテーブルがずらり。

歩いているだけでも、西海岸テイストのビーチカルチャーを感じられる場所です。

この白砂のビーチに、「Sandy stage」と「Palmtree stage」、ふたつのステージが作られます。

まだなにもないビーチが、数日後にはフェス会場に様変わり。その裏側をお楽しみください。

40名余りのスタッフでステージを作る

フェスの開催には、本当に多くの人たちが関わり、現場を作り上げています。

今回の現場チームも全国から仲間たちが集まりました。

まずはセンクシャ。

下平は担当営業、中嶋は現場チーフ、立テはサブチーフ。40名近いスタッフをまとめ、現場を進行させる役割を担います。

こちらは、TAKK PRODUCTIONのTAKさん。

このフェス開催を統括する舞台美術プロデューサーです。センクシャともお付き合いが深いTAKさん(インタビュー記事はこちら)。昨年に続き、2度目のGREENROOM BEACH総指揮を務めます。

現場には、協力会社であるクレイジーコアさんや、広島のフルステージさん、熟練の技と経験で現場を引っ張る鳶さんなど、センクシャが普段からあらゆる現場でお世話になっている精鋭の方々が集結してくれました。

さらに、現場に欠かせないのはアルバイトの皆さん。
現場仕事に慣れない方も多いなか、的確な指示やコミュニケーションは大事な要素のひとつです。

今回、センクシャの担うステージ周りとはプロジェクトが分かれていましたが、ビーチ隣の屋外フードエリアの設営チームも、多くのスタッフの方が集まっていました。

設営現場は雨でも、現場は熱い。

初日は生憎の雨模様。

それでも、雨など降っていないかのように現場は熱く、着々と進んでいきます。

アーティストとお客さんが最高の景色を見られるステージを作るのが、センクシャの使命。

4日間で、ステージ、音響、テント…これら全てを設営します。

現場は、1分たりとも無駄にしません。
だからこそ、現場は明確なタイムスケジュールと指揮系統によって、安全を第一に進められます。

当日、現場の指揮を執るのは現場チーフ。

膨大な量の図面を元に、協力会社さん・職人さん・アルバイトさんへ作業内容を説明し、全体の指揮を執ります。

今回の場合、2つのステージで複数の作業が同時に発生するため、ステージ間を行き来しながら作業状況を確認したり、自ら動いて作業を担当することも。

また、制作チームだけでなく、照明チーム、PA(音響)チームをはじめとした他セクションとのやりとりも必要です。照明を吊る位置、機材の設置場所などを各チームと確認するのも、現場チーフの役割。

作業内容と各所の進行状況を頭に入れた上で、営業やプロデューサーと都度確認を行いつつ、作業・休憩時間のスケジュール管理までを担います。

センクシャの現場での姿勢は、常に「助け合い」。

自分のタスクや持ち場だけではなく、周りを見渡して、できる仕事があればやる。いい現場を作り上げるために、センクシャがとても大切にしているスタンスです。

以前パートナーインタビューでTAKさんと下平が話していたことにも通じています。

例えばフェスの準備で持ち場が違ったとしても、待ち時間があるならテントを建てられるだろうと思うんです。「自分はテント屋じゃないから建てられない」はなにか違う。センクシャのメンバーは、自分たちの仕事じゃなくてもテントを建てます。
これが実はすごく改革なんです。業界に対しては脅威でしか無い。持ち場を守るっていう保守的な考え方が評価される業界だから、見積書に書いていなければ、目の前に仕事があってもやらないんです。
2,3人に声かけて一緒にやろうよって言ったほうが、ただ待ってるより早いし納得できる。本来、普通にあるべき景色ですよね。

「個々の能力を引き出せるか。この違いを、すごく大事にしている」パートナーインタビュー|TAKK PRODUCTION・原拓也

そして、現場はナマモノ。

もちろん、どの現場も入念な準備をします。数ヶ月前から打ち合わせを重ね、各所への発注・手配をし、極力余裕のあるスケジュール調整を行います。

全て予定通りに物事が進めば理想的ではありますが、現場は長丁場。万事が順調に行くわけではありません。ときにはハプニングが起こることも。

そんなときは、臆せず周りを頼ります。

数多くの現場をこなしてきた百戦錬磨の仲間たちの経験と知恵を借り、意見を交わして対応策を練るのが、解決への一番の近道。

逆の立場であれば、センクシャも当然同じように協力します。やはりここも「助け合い」。

ステージを作っているのは、自分たちだけでなく、チームであることを常に忘れません。

仕事を通じて生まれる、人との繋がり

仕事の数だけ人との繋がりが生まれ、積み重ねることで信頼が生まれる業界。
センクシャは普段東京を拠点にしていますが、全国各地にたくさんの仲間がいます。

今回の現場チームも、これから続く夏のコンサート・フェスで毎月顔を合わせるメンバー。

ここからずっと担当の現場が続く下平曰く、「カミさんより一緒にいる時間が長いかもしれない」というほどです。

お互いに協力し合い、相談に乗ったり、アドバイスをもらったり、なかなかの頻度で飲みにも行きます。

チームのこと、仕事のことを真剣に「良くしていこう」と考えるメンバーが揃うと、現場の雰囲気も、発揮できる力も、相乗効果で上がっていくのです。

ステージが誕生するまで

まっさらなビーチに、ふたつのステージが立ち上がるのは、見ているだけでも本当に大変な作業。

しかも、今回の舞台はビーチ。大きな重機は砂浜に入れません。

資材はコンクリートで舗装されたギリギリの場所に下ろし、そこからはフォークリフトと人力で運びます。

ただ歩くのでさえ大変な砂浜を、資材を持って歩いていくのもなかなかの重労働です。

ふたつのステージの設営は、ほぼ同時進行で行われました。

こちらは先に立ち上げがスタートした「Sandy stage」。一気に立ち上がっていく過程をどうぞ!


こちらはオープニングアクトが行われる「Palmtree stage」。


そして、ふたつのステージが屋根まで無事に立ち上がったのは、3日目の夕方頃。

屋根が上がると、一気に普段見慣れたステージに。着々とパフォーマンスのできる状態に近づいてきました。

本番前日には、こんなご褒美のような光景も広がりました。何もなかった砂浜がすっかりフェス会場に!

照明や大型スクリーンも準備万端。
ここまで漕ぎつけた安心感とすこしの緊張感を抱え、いよいよ本番を迎えます。

泉南のビーチを熱狂させたGREENROOM BEACH

6月10日、11日の2日間行われた本番のステージでは、計20組のアーティストがパフォーマンスを披露。大勢のお客さんが、そのステージに酔いしれました。

日中のエネルギー溢れる雰囲気も、夕暮れ時のチルな雰囲気も、屋外フェスならではの開放的がたっぷり。

お客さん視点の写真や感想も、SNSにたくさん上がっていました!
Twitter #greenroombeach / Instagram #greenroombeach

センクシャのメンバーもよく口にしていますが、存分にパフォーマンスを発揮できるアーティストの姿、それを見て楽しんでいるお客さんの顔を間近で見られる時間が、この仕事において大きな達成感を感じられる瞬間。やりがいであり、醍醐味でもあります。

幸せな時間はあっという間。

また来年もこの熱狂を作り出せることを祈りつつ、チームはバラシ、撤収作業を終えたあと、8日間の出張から帰路へつきました。


センクシャは今日もどこかで熱狂と感動を作っています。

それは東京ドームかもしれないし、あなたが知っているフェスかもしれません。

熱狂と感動の裏側に興味が湧いた方、センクシャで一緒に”作る”仕事をしてみませんか?

株式会社センクシャでは一緒に働く仲間を募集しています


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