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小杉湯となり、3月16日からプレオープンします

2020/4/19 追記
2020年4月 現在、店内利用は休止しテイクアウト、デリバリー、オンラインショップの運営のみとさせていただいております。詳しくは下記の記事をご覧ください。


中央線高円寺駅から徒歩5分。87年の歴史を歩んできた老舗銭湯・小杉湯の隣に「小杉湯となり」がついに誕生します。

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「銭湯のあるくらし」をコンセプトにした「小杉湯となり」は、銭湯が街のお風呂であるように、街に開かれたもう一つの「家」のような場所です。いつもより大きなお風呂に入ったあとに、手づくりのご飯を食べたり、仕事をした後にくつろいだり。自分の家に大きな台所や書斎がなくても、ここに来れば、くらしの余白を感じられる場所を目指しています。

今回のnoteでは、プレオープンを前に、ほんのつい数日前に完成したばかりの「小杉湯となり」の全貌を公開したいと思います。

プレオープンに至った経緯

まず今回は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、限定的な店舗運営開始とさせていただくことになりました。プレオープン期間中は、営業時間や席数を限定させていただき、衛生管理を徹底しながら運営していく予定です。
日夜報道される、感染に関する様々なニュース。心がざわざわしたり、楽しみにしていたイベントや予定が中止になってがっかりしている方が多いと思います。「小杉湯となり」においても、はたしてオープン時期をこのタイミングにしていいのか、銭湯ぐらしの中で葛藤がありました。


しかし、銭湯がそうであるように、有事のときでも、くらしの中に寄り添って、常に変わらずにいることでほっと安心できる場所でありたい。スモールスタートではありますが、不安な毎日だからこそ、くらしの中のちょっとした楽しみになるように、「始めよう」という結論に至りました。
限定的なオープンというかたちをとらせていただくことで、最初は「入りたいのに入れない」というような、ご迷惑をおかけすることもあるかもしれません。オープンを心待ちにしてくださっている方も多い分、大変心苦しいですが、ご理解いただけるとありがたいです。ツイッターやインスタグラムを通じて空き状況を随時発信していきます。
今後は、感染収束の状況をみて、 改めてグランドオープンを予定していますので、よろしくお願いいたします。

<プレオープン期間の営業時間>
営業時間: 15時〜23時(ラストオーダー22時)/9時~23時(日曜)
席数:1F10席、2F10席程度
定休日: 毎週木曜日

小杉湯となりの見どころをご紹介

さて、3月5日に完成したばかりの「小杉湯となり」。その全貌を公開していきます。

建物、このように仕上がりました!

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IMG_1708_r2のコピー

設計事務所「T/H」さんが設計をしてくださいました。一番の特徴は、光の取り入れ方。昼間の小杉湯は、高い天井や湯気抜きの窓からほんわりとしたやさしい光が入るので、朝湯のときなんかはまるで天国のような空間になるのですが、小杉湯となりも、1階から3階まで天井から自然光をとりいれた心地よい空間になっています。

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「小杉湯となり」の椅子やちゃぶ台は、高円寺のご近所さんやメンバーの家に眠っていた古家具(中にはおばあちゃんの嫁入り道具なんかも!)を持ち寄って再生しています。無印良品さんにご協力いただき、これまでに何回かのワークショップを開催。椅子の表面を磨き、新しく色付けをしました。

アップサイクル


一脚一脚かたちが違う、ストーリーをもったかわいい椅子たち。腕がぱんぱんになるくらい、一生懸命磨いたので愛情もひとしおです。新しい場所で銭湯のように長く愛される家具になるように、心をこめました。

1階は湯上がりの⼀杯や⼿づくり料理を味わえるスペース

カウンター

大きなカウンターが迎える1階では、銭湯のように「番台」でご注文をうかがいます。湯上がりにぴったりな、熊本県の果実農家・ハナウタカジツさんの柑橘サワーや栄養たっぷりの手作り小鉢などをご提供します。スパイスを使ったクラフトコーラやほうじ茶、体調に合わせて選べるハーブティーなどノンアルメニューもご用意。小杉湯のお客さんにもアンケートをとって、徹底的に「湯上がりに食べたいもの」を考え、体にやさしいメニューを揃えました。

料理

夕方に友達とお茶をしたり、湯上がりにさくっと一杯飲んだり、ひとりで晩御飯を食べにきたり。家にまっすぐ帰るよりも、ふらっと立ち寄りたくなるような、そんな場所になりたいと思っています。

1階全体


2階は畳の⼩上がりで寛いだり、作業ができる休憩スペース

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2階は1階とは雰囲気が異なり、畳の小上がりでできています。銭湯を眺められるカウンター席とちゃぶ台の席があり、作業や読書をしたり、親子で足をのばしてのんびりとくつろいでいただくこともできます。各席電源・Wifiも完備なので、リモートワークにもぴったりな環境です。

本棚

2階の大きな本棚は、高円寺のお店やお住まいの方が本を持ち寄っています。選書した方々の個性が溢れ出るラインナップになっているので、本棚を眺めているだけで発見があります。また高円寺のボードゲーム専門店「すごろくや」さんから子どもから大人まで楽しめるゲームをご提供いただきました。ちょっと時間が空いた時に、手ぶらで来ても、本や漫画、ゲームなど十分に楽しむことができます。
2階を利用する場合は2時間500円(ドリンクつき)、1日3,000円のプラン(フリードリンク・銭湯券つき)からお選びいただきます。銭湯のように心地よく、使う人にやさしく配慮しあえる場所にしたいと考えています。現在、平日の朝〜夕方は、月額会員限定プランも検討しておりますので、改めてお知らせします。

3階は「銭湯のあるくらし」を実践する居間のような場所

3階全体

6畳の和室、バルコニー、シャワー、トイレを備えた3階は、1人で自分の部屋のように過ごしたり、4、5人で集まったりするのに最適な空間です。窓からは小杉湯の宮造りの屋根を見下ろすことができます。
ここでは、「銭湯ぐらし」を実践できるようなプランを現在企画中です。プレオープン期間は基本的に開放をしているので、ぜひのぞいてみてください。

グランドオープン以降は、季節を感じられるイベントやちょっとしたくらしの知恵を身につけるワークショップなどを随時開催予定です。
しかし、大々的なイベントがなくても、「ドリップコーヒーを淹れたよ、飲む人いるー?」「明日、一緒に朝ご飯をたべよう!」など、お客さんやスタッフの小さな思い付きや声がけが、「小杉湯となり」の毎日の風景になっていきます。「小杉湯となりでこんなことやってみたいんだけど・・」というお客さんからのご相談も受け付けていますので、ぜひお問い合わせください。

小杉湯と銭湯ぐらし、そして小杉湯となりの関係性

「”小杉湯となり”は小杉湯さんが始めるんですよね?」という質問をよくいただきます。それは半分正解で、半分違う、ということになります。

銭湯ぐらしメンバー


「⼩杉湯となり」を企画・運営するのは、私たち「銭湯ぐらし」という会社です。「銭湯ぐらし」のメンバーは、元々⼩杉湯のお客さんで、⼩杉湯の隣にあった(今の小杉湯となりの場所にあった)、⾵呂なしアパートに住みながら、実験的に銭湯の魅⼒を伝えるプロジェクトを⾏っていました。風呂なしアパート、という一見不便そうなアパートに住んでみると、「銭湯のあるくらし」がもつ豊かさに気が付き、世の中にその価値を伝えていきたいと思い、法⼈化を決めました。人数が限定されるアパートではなく、より多くの方に利用していただくために、今回の「小杉湯となり」企画を小杉湯に提案したところ、事業を任せていただくという経緯になりました。
つまり「小杉湯となり」は、「小杉湯ファンたちが始めたお店」ということになります。私たちは店舗運営者でありながらも、小杉湯を愛するお客さんでもあるのです。

バイト



小杉湯となりのお店に立つのは20歳から80歳までのメンバーです。銭湯ぐらしはもちろん、小杉湯のお客さんからスカウトしたり、小杉湯のバイトで兼務してくれる人もいます。全員、銭湯とおしゃべりが大好きです。
銭湯のお客さんだった私たちが始めたお店。商いの初心者ですので、至らぬところがたくさんあると思いますが、みなさんと一緒に、湯上がりの幸せが広がるような場所をつくっていければと思います。

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銭湯が大好きな私たちが考える、銭湯のとなりにあってほしい景色とは何だろうか?

アパートの解体から3年間。試行錯誤しながら考え抜いてきました。楽しいこともたくさんありましたが、ワクワクするようなビジョンと、事業としての現実的な試算の板挟みに苦しむときもありました。
それでも、ここまでどうにかやってこられたのは、「小杉湯となり」に共感していただき、力を貸してくださった、小杉湯のみなさん、小杉湯のお客さん、高円寺の店舗さん、地方の生産者さん、そして「仲間」と呼ばせてもらっている関係者の方々のおかげです。
「小杉湯となり」を長く愛される場所に育てていくことで、どうか恩返しをさせてください。

のれん

それでは、3月16日から、「小杉湯となり」をどうぞ宜しくお願いします。


プレオープンにあたり、開店祝いのお花は、お気持ちだけいただき、辞退させていただいております。小杉湯となりでは、みんなのやりたいことや得意なことを持ち寄ってつくっています。‟くらしの持ち寄り”になるような、あなたのお気に入りのもので、できれば保存がきく、お米、珈琲豆、お茶、かつお節・昆布などの出汁のもとや乾物、調味料などの‟差し入れ”はとっても嬉しいです!
ご紹介させていただきながら、お客さんにも召し上がっていただこうと思います。

photo by gota shinohara



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