Captive / Free 或いは回想

移り変わったまなざしに焦がれる
渇きを誤魔化してひとりを飲み込む

あぁ、なんと甘美で蠱惑的な痛みだったろうか
それを忘れることはない、諦めることはあっても

あのとき、纏わりつく音色ではなく本当は白黒の手紙が欲しかった
フィルムに焼きついたあの色めきはもうたくさんだった

花弁が揺蕩ってたあの季節はいつの間にか褪めていて
綴りかけの手紙を折って飛ばした紙飛行機は静かに落ちた

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