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独身最後の夜。

まだ、春というには肌寒く、冬というにはすぐそこまできている春の気配に、浮き立つ心を止められない、そんな2月のとある1日。

あっけなく、いつもと変わらず、平穏で満ち足りている、そんな夜。


1週間前からちょこちょこ気にしていた入籍予定日の天気予報は、あまりよくなさそうだったのだけれど、「ま、先の予報だし良くなっていくだろうな」と、自然に思えた。

実際の天気がどうなるかは重要ではなくて、雨の日に婚姻届を出しにいくイメージが湧かなかったのだ。

それが、自分のイメージするパートナーとの未来で、予報は曇りのち雨だったとしても、意外と晴れてくれるだろうなって、自然にそう思えたこと。

ただの楽観視なのかもしれないけれど、それは自分にとって、とても大事なことのように思えた。


(当日は、風が強くてとても寒かったけれど、澄み切った青空で、陽だまりの優しい1日だった。)



パートナーとなる人は、自分にはもったいないくらいのすてきな人だ。

器が大きくて、広くて、おだやかで、例えるならハワイのような人。

一緒に過ごす時間が当たり前になっていき、
出会った頃のときめきや新鮮さなんてなくなっていくけれど、この人と、生きていきたい、この人となら、大丈夫かも。

って、初めて出会ったあの時から、なんとなくだけど確信のように感じた気持ちを、心の中に冷凍保存して、腐らないように大切に守り続けていきたい。

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