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避暑地で人生について熟考する

暑い、暑すぎる。

とある避暑地へ訪れた。

“お休み茶屋”では、おばあちゃんが出迎えてくれた。

アイスコーヒーと甘味を注文して、数分経つと

「これ、家の庭で採れたのよ。良かったらどうぞ」

きゅうりと大根、そして自家製みそを出してくれた。

暖かい好意も、野菜も大好き。


そしてまた少し経つと、
「これも庭で採れたのよ。」と
蒸かしたじゃがいもの輪切りを出してくれた。

何も付けず、そのまま食べてみると

甘い…!本来の野菜の甘み。美味しい…
その優しさが沁みる。


その方はとてもお話好きなおばあちゃんで、
「今日はどちらから来たの?」
「趣味は何?」
しまいには、
「好きな色は?」とたくさん質問してくれた。

それがすごく嫌じゃなくて、というか
おばあちゃんよりも祖母らしさがあって、
可愛らしい人だな…と思った。


「ここね、山を切り開いて24年前に建てたのよ」

おばあちゃんは店の生い立ちについて話してくれた。

昔から、老後にお店をやるのが夢で
20代の頃から『老後の人生』のような雑誌を購読していたそう。

おばあちゃんは子育てが落ち着いた頃、働きに出て、こつこつ貯金をした。

8年間旦那さんに反対され続け、痺れを切らしたおばあちゃんは、何と無理やりお店を始めた。
とにかくガッツがすごい。

私も今の仕事を辞めて、お店を開いたり、好きなことを仕事にするのが夢なんです、と勇気をだして言ってみた。

「あら、いいわね。なんかのテレビで、20%でもやりたいって気持ちがあるなら、やってみるべきって聞いたわ。
とりあえず行動してみるのがいいんじゃないかしら。」

人生の大先輩に、こんな風に背中を押されたから、
頑張ってみたいと思った。

正直どんなお店をやりたいか、
そもそも自分がやりたいことは何なのか、
まだまだ迷走している。

だけど、現状に満足していなくて、新しいことをやってみたいと思っているのは少なからず事実だということ。

おばあちゃんみたいに、自分にしかできない事をやってみたい。
こだわりを持って、仕事に関わらず、人生を生きたい、と心から思えた。

遠いところから時間をかけて常連さんが来てくれるこのお店のように、自分のやっていることに賛同してくれる人を増やしたい。

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