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一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い

『一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い』

(著)篠田桃紅
発行:幻冬舎

これはまさに
心の琴線に触れる言葉に出逢う本です。
「本と旅する京都」第弐回源鳳院の際に
共に旅をした篠田桃紅さんの本。
107歳で天寿を全うするまで
表現することを選び続けた女性芸術家です。
今回お届けするのは桃紅さんの著書の中でも
読みやすさとサイズ感がちょうどいい言葉集です。
あぁ、こういう伝記に近いレベルの先輩方の「言葉集」が大好き。
それは、今の自分とは全く別の角度から
新しい視点をもらえるからかもしれません。
「百歳は治外法権」
とキャッチーなことをおっしゃる桃紅さん。
先を生きる先輩方がいなくなり、あの方はこういうことをされていたなど参考にする方がいたのが90代まで。
―百歳をすぎると、前例は少なく、お手本もありません。
全部自分で創造して生きていかなければなりません。
歳をとるということは、クリエイトするということです。―
・・・痺れる。
“歳をとるということは、クリエイトすること”
思わず手帳に書き残したこの言葉。
「歳をとる」ということは、抗えず出来る事が減っていく事
命の時間が減ってきた事ととらえがちな中
ここまで生きて
人生をやり切られた方の考え方や感じ方に触れることは
まさに本からつながる一生の財産
一生のギフトになりうると思うのです。
小さなひとしずく・・・
誰かの何かのエッセンスが、ふとした時に混ざることで
生きる道が変化していくのかもしれません。
そして、そのエッセンスを細胞に溶かしながら
他の誰でもない、自分だけの道を淡々と行くこと。
それは決して孤独と一言で片づけられるものではないし
答えのあるものでもない。
人がどう生きるかには正解がないからこそ
完璧ではなく、自分なりの人生の愉しみ方を。
先輩からのそんなエールのようにすら感じて
心の奥が、水を得たかのごとく
静かに武者震いするのです。

本と旅する京都 第弐回源鳳院
https://note.com/senseof_wonder/n/n2116610cd887

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